フィリピン産のコーヒー豆の歴史や生産地情報と焙煎豆の風味や味わいについて

フィリピンコーヒー
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皆さん、こんにちわ^^

コーヒー焙煎研究所WATARUのわたるです。

本日も、私コーヒー研究家の目線から様々なコーヒー情報を、コーヒー好きな方やコーヒー愛好家の皆様にとって有益なコーヒー情報をお届けしたいと思います。

その今回の有益なコーヒー情報のテーマは【フィリピンのコーヒー豆の歴史や生産地や味わい】のことについてお伝え致しますね。

フィリピン国の歴史や文化とは?

コーヒー生産国は、世界のコーヒーベルト内には約60カ国以上あります。その中の一大エリアのアジア圏でのコーヒー生産事情に本日は迫ってみたいと思います。以前のブログでもアジア圏内のコーヒー生産国のことについては詳しくお伝えさせて頂いたと思いますが、本日はそのアジア圏のフィリピン国のコーヒー生産事情について詳しくお伝えさせて頂きますね。

  ⇒「世界でもコーヒー生産大国のベトナム国は生産量第2位?!その理由を含めて徹底解明致します」

フィリピンというとまずバナナが頭に浮かぶ人が多いのではないでしょうか。しかし、かつてフィリピンはコーヒー豆の生産地として世界でも有数の国だったということはあまり知っている人は多くはないようですね。そこで、フィリピンがかつてコーヒー豆の世界的生産地であったこと、そしてなぜコーヒー豆の栽培が減少した理由や、さらには現在の生産状況についてなどについてのことまで紹介させて頂きますね。

フィリピンは正式名称をフィリピン共和国といい、首都はマニラ、人口約9千万人強の7000を超える島々から構成された、東南アジアの国のひとつです。フィリピンの歴史は世界一周を果たして有名なポルトガル人のマゼランの到達以前とそれ以降で大きく変わります。

それまでのフィリピンはイスラム教国でしたが、1521年にスペインからの派遣したマゼラン一行が到達して、キリスト教への改宗やスペインへの服従を迫りました。これに対してフィリピンは抵抗し、これを討とうとしたマゼランは逆に殺されてしまいました。その後もスペインはフィリピンを攻めて、1571年にはついにフィリピンを植民地としました。

その後スペインの植民地支配は1898年まで続き、それまでのイスラム教からキリスト教へと移っていきました。1902年にはスペインに代わって1946年に独立するまで、アメリカの植民地となりました。

独立してもマルコス大統領の独裁政治やアキノ大統領の暗殺などが続き、民主化は進められてはいますが、なお貧富の差は拡大し、不安定な情勢が続く国です。そんなフィリピンの文化はというと、すでに紹介したようにスペインの統治時代に普及したキリスト教は国民の8~9割に達するといわれて、東南アジアで唯一のキリスト教国です。

フィリピンの公用語はタガログ語と英語ですが、大小さまざまな島から構成されるフィリピンは大変多くの言語が存在しています。ただし、アメリカ統治時代に教育として英語を教えていたこともあり、ほとんどの場所で英語は通じます。

そして、フィリピンで特徴的なのは交通網であります。フィリピンでは鉄道網は発達しておらず、首都マニラでわずかにあるくらいで、主流となるのはバスやタクシーをはじめ、ジプニー、トライシクルなどの独特な乗り物が目につきます。

  ⇒「アジア圏でも独自のコーヒー文化があり、コーヒー生産国としても上質コーヒーを目指すタイ国のコーヒー生産事情とは」

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フィリピンのコーヒー豆の歴史や生産地の情報とは?

そんなフィリピンにおけるコーヒー豆栽培の歴史について紹介させて頂きますね。フィリピンでコーヒー豆の栽培が行われるようになったのは、スペインの植民地時代であった1740年にコーヒーノキがスペイン人によって移植されてからのようです。

フィリピンの気候や地形がコーヒー豆の栽培に適していたため、生産量が増加し、最高で世界第4位にまでなり、コーヒー栽培はフィリピンの経済を支える一大産業となりました。しかし、「さび病」というカビの一種であるさび病菌が世界中に蔓延し、コーヒー栽培は大打撃を受けました。

フィリピンも他のコーヒー栽培国と同様に、多くのコーヒーノキが枯れてしまい、生産量は激減してしまいました。その後、各国では復活の兆しを見せましたが、フィリピンでは生産量はさほど回復せず、品種も病原菌などに強いロブスタ種に替わっていきました。

現在栽培されている主な生産地は、ルソン島にあるバタンガス地方やミンダナオ島などが中心で、フィリピン国内のロブスタ種のコーヒー豆の多くがこれらの地方で栽培されています。

  ⇒「コーヒー豆の2大品種のロブスタ種の歴史やルーツとは」

フィリピンのコーヒー豆の味の特徴や種類について

かつてフィリピンはアラビカ種のコーヒー豆の生産地でしたが、さび病で大打撃を受けて以降は強い品種のロブスタ種に移っていきました。ロブスタ種のコーヒー豆は主にインスタントコーヒーの原料になり、そのままでは味の面でアラビカ種のコーヒー豆にはかないません。

ただ、フィリピン人は甘いコーヒー好きなので、砂糖とミルクをたっぷりと入れた3in1と言われる飲み方が一般的で、ロブスタ種のコーヒー豆でも十分なのです。フィリピンのコーヒーといえば、バラココーヒーとアラミドコーヒーが有名です。

バラココーヒーは世界でもあまり栽培されていないリベリカ種のコーヒー豆が使われているようです。バラコとは強いという意味で、コクや味が強いのが特徴です。もうひとつのアラミドコーヒーは、知らない人は驚かれるかもしれませんが、シベットと呼ばれるジャコウネコの糞から取り出したコーヒー豆を使ったコーヒーです。(そのため、アラミドコーヒーのことをシベットコーヒーとも言います)

ジャコウネコにコーヒーチェリー(コーヒーの実そのもの)を食べさせて、その糞からコーヒー豆を取り出すのです。消化により実の部分だけがなくなり、腸内でほどよく発行されたコーヒー豆はおいしいコーヒーとなり、高級なコーヒー豆として世界でも認められているのです。

  ⇒「希少価値も高く独特な風味を感じるジャコウネコの糞から採集したコピルアクコーヒーとは」

このようなユニークなコーヒー豆を作っているフィリピンですが、コーヒー豆の生産量自体は多くはないですが、貴重なコーヒー豆として世界に発信していっている貴重な生産国でもあります。皆さんも、是非フィリピン産のコーヒー豆を見かけたらお試し下さいね。

まとめ

本日も、コーヒーの生産国事情をお伝えさせて頂きましたが、如何でしたでしょうか?私のお店ではフィリピン産のコーヒー豆は提供しておりませんが、近年のアジア圏のコーヒー豆のアラビカ種での生産事情が飛躍的に品質向上していて、たまに焙煎をすることがあります。

味わいも風味も以前のロブスタ種主体であったアジア圏内のコーヒー豆とは思えない程、品質が向上していて注文依頼が度々くるようになってきました。もしご興味のある方が居られましたなら、気軽に当店の店頭スタッフにお声掛け下さいね。

当店は、熊本市の南の方にありますので通りかかることがありましたなら、是非お立ち寄り下さいね。当店の詳しい場所などの詳細は下記のリンクを覗いて見て下さいね。

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