ニカラグア・エルサルバドルのコーヒー豆の買い付けとコーヒー農園巡りコーヒー産地ツアー渡航5日目

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こんにちわ!!

コーヒー焙煎研究所わたるのWATARUです。

本日も、コーヒーを愛するコーヒー好きの方にコーヒー農園やコーヒー産地情報をお届けいたしますね。

先日、私WATARUがエルサルバドルニカラグアのコーヒー農園視察や産地訪問をした際の旅の状況も含めて、ブログに記述させていただきますね。

コーヒー農園やコーヒー栽培地やコーヒー産地のことについて詳しくご興味がある方は、是非最後までご観覧下さいね。

 

コーヒー農園巡りコーヒー豆買い付けツアー5日目・ニカラグア滞在4日目のこと

前回のブログの続きになりますが、4日ぶりにまともな睡眠が出来て朝まで爆睡でした。この日はホントまともに睡眠が取れて良かったと後々感じました。
なんと、、この日は農園視察4か所連続の日でした。
初日からカッピングや農園巡り視察が続いており、もう見た目は真っ黒になり皮膚が剥けてきておりました。
それも、移動のほとんどは車の荷台に乗っていたから直射日光での日焼けでイイ感じの南国の雰囲気が出ていました。
 
下記にコーヒー産地ツアー渡航1日目~4日目の記事のリンクも記載しておきますので、是非こちらもご観覧下さいね。
この日は、2人の農園主の2つのコーヒー農園を視察する予定でしたので、朝からサミュエル・ザバラさんがホテルまで迎えに来てくれました。
またこの日も快晴で農園視察日和で車の荷台に乗って移動でした。
 
~~~ニカラグア滞在4日目スケジュール~~~
  • 午前:サミュエル・ザバラさんの「ラピコナ農園」「エルカンバラチェ農園」
  • 午後:エウドロ・ギジェンさんの「サンホセ農園」「ロスピリネオス農園」
 
上記の4か所の農園を視察してきました。
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サミュエル・ザバラさんのラピコナ農園視察

ホテルまでお迎えに来ていただき、砂埃に巻き込まれながら道中メンバー達と車の荷台で移動してラピコナ農園に行きました。

ラピコナ農園に到着して、まずウェットミル内にある事務所にてコサミュエルさんがおもてなしをして下さいました。

事務所内の応接間には、サミュエルさんの今までのCOEなどの受賞された賞状などが飾られていたりソファーや何故か筋トレマシンまでありました。笑

農園主のサミュエルさんは、筋肉隆々でTシャツがピタッとするくらい鍛え上げられている印象があったので日々に行う農園管理などで鍛えられているのかな・・と感じました。

そのサミュエルさんが、手作りクッキーをおもてなししてくれてコーヒーも収穫仕立てのコーヒーをマシンドリップにてご馳走してくれました。

コーヒー栽培する農家の方々も、こうやってコーヒー抽出すると思うと勝手ながら感慨深い思いになりました。

この手作りクッキーとコーヒーが凄く相性が良く心地よかったです。

クッキーを片手にサミュエルさんの事務所内を散策していると、炊事場がありHARIOのドリッパーやサーバーやフレンチプレスなどがあり、これにも驚きました。

ホントにコーヒーが好きで毎日コーヒーと向き合っていらっしゃるんだなぁ~。。。

一通り朝からのコーヒータイムをさせていただき、ウェットミル内の視察をさせていただきました。

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サミュエルさん手作りのウェットミルを視察

サミュエルさんのラピコナ農園内にある小屋の一部をウェットミルに改装を手作りでされておりました。

こちらでは、ラピコナ農園のチェリーを果肉除去機によるパルピングを行っております。

ただ、このサミュエルさんの一手間としてチェリー収穫後にタンクに入れて24時間好気性発酵を行います。

そのことにより、チェリーは黒い色合いになり熟した状態でのパルピングを行うので、風味がより豊かになり甘酸っぱさが加味されるようです。

私も実際に24時間好気性発酵したチェリーをいただきましたが、味わいは風味豊かな甘酸っぱいサクランボを思わせるようでした。

一通り、ウェットミル内を見学させていただき、いよいよラピコナ農園に向けて出発しました。

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ラピコナ農園での害虫対策へのこだわりについて

サミュエルさんのラピコナ農園について、農園内を視察しているとサミュエルさんの農園に対してやコーヒー栽培の害虫対策についての考え方などを教えて下さいました。
基本的には、サミュエルさんのコーヒー栽培は山や自然と共存していくために農薬は極力使用しないようにして育てていくそうです。
ただ、コーヒー栽培している際に避けては通れない『害虫問題』があります。
コーヒーチェリーのみならずに、中身の種(豆)までを侵食していくので、コーヒーの風味を阻害する要因になったり腐敗していく要因にもなります。
そのようなコーヒー豆を侵食する害虫が「ブロッカ」という虫になります。
その「ブロッカ」を大抵は、農薬などを散布して侵食を防ぐのですが、サミュエルさんは農薬を一切使用せずに対策を行っております。
結構シンプルな対策方法で、ブロッカが嫌がるハーブの葉っぱを煎じて液状にしたものをペットボトルに入れてコーヒーの木に吊るすのみです。
ただ、シンプルが故に手間暇が掛かります。
コーヒーの木を50mくらいの感覚で一つづつ手作業で仕掛けをしていかなくてはなりません。
農園自体の規模で考えると、とてつもない労力が必要になります。
このような手間暇掛けても、ブロッカは全体の収穫量の2~3%は侵食するそうです。
その2~3%の損害があっても、品質重視で心掛けるなら農薬は使用しない方が良いという判断だそうです。
ここまでコーヒーの品質に注力をしている農園主だからこそ、我々も焙煎から抽出まで一貫して美味しく感じてもらうコーヒーを作ることに熱心になれるのです。
ちなみに、ブロッカの繁殖力は凄くて、ブロッカが1匹生息すると8個の卵を産んで、その8個の卵から直ぐに新しくブロッカが産まれての繰り返しのスピードが早く、あっという間に農園内にはブロッカの総数が数えきれない程になるそうです。
このような害虫のブロッカにも適応していきながら、品質の良いコーヒー栽培を続けていることに感心します。
その後に一通りラピコナ農園を視察してから、次なるエルカンバラチェ農園に移動しました。
 
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サミュエルさんの思い出のオレンジの木

ラピコナ農園からエルカンバラチェ農園に移動して、急な坂道を登りながら視察しておりました。
エルカンバラチェ農園内を視察している途中に、サミュエルさんがオレンジの木に登り始めていきました。
結構な高さのオレンジの木ですが、かなり登り慣れている様子で上の方まで登ってオレンジの果実を取り下に居る我々に投げてくれました。
オレンジを剥いて食べましたが、糖度が高くオレンジの風味が口の中いっぱいに広がり甘酸っぱく、これまで食べているオレンジとは違い風味が濃く感じました。
そのオレンジを頂いている最中に、木の上に腰かけているサミュエルさんが思い出を語り始めました。
 
サミュエルさん:「僕は嫌なことや疲れた時は、この木に登って山の上からの景色を眺めているんだよ。とてもリラックスが出来るんだよ。この木のオレンジの果実を採ってお父さんと、いつも語り合っていた大切な場所でもあるんだ。」
 
・・・とサミュエルさんが、自分にとって大切な父親の存在と大切な場所であることを語ってくれました。
私が今まで食べてきたオレンジで一番美味しく感じて思い出となりました。。
何か、、こういうストーリーが人それぞれにあるんだなぁ~~~・・
この瞬間もコーヒーに関わって良かった!!・・感じました。
日本の裏側にある国で赤道にも近い国であることで、コーヒーに関わることが無ければ来ることもないし出会うことも無かったと考えると、、コーヒーには浪漫があるなぁ~~・・
またエルカンバラチェ農園内を視察させていただき、お昼休憩がありました。
2024年買い付けツアー5日目5
エウドロさんの待つカフェで合流後にランチタイム
リゾート風なプールがあるカフェでエウドロさん一家と合流しました。
その際に、ランチをご馳走になりました。
ニカラグアではお馴染みの前菜のサラダがありました。
サラダは「トマト」「レタス」「紫玉ねぎ」「人参」「謎の野菜」が盛られていて新鮮で野菜の味が濃厚で美味しいです。
そして、メインディッシュが上記画像のポテトと出し汁炊き込みご飯とチキンのクリームソース掛けでした。
これに各自トーニャビールやフレッシュジュースでした。
もうこの時点で、ある程度のニカラグア料理を一周している感じがありましたが、何故か飽きずに美味しく食べれた印象がありました。
多分、常に外に近い空間で皆で会話しながらの食事でもあるからこその美味しさもあるのだと感じました。
お腹が満たされて、サミュエルさんとはここでお別れで、今度はエウドロさんの車に乗り込み農園まで移動しました。
2024年買い付けツアー5日目6

エウドロさん一家とのサンホセ農園での視察

サンホセ農園に到着してエウドロさん一家に歓迎を受けて、まず新品の「SAN JOSE」Tシャツのプレゼントをいただきました。
昨日いただいた「ロスボルカンシートス」Tシャツを思い出しました。笑
今回は、青色でインパクトありでデザインもしっかりとされていて皆さんイイ感じに着こなしておりました。
早速、「SAN JOSE」Tシャツに着替えてエウドロさんお手製のウェットミルの視察をさせていただきました。
手作り感はあるけど、大きいウェットミルでピカピカに磨かれており、そのウェットミル内でエウドロさんのコーヒーに対する想いや今後のコーヒーに対しての向き合う姿勢やマーケットの話しを語られました。
今一番大きな課題としてあるのは、物凄いスピードで変化を続ける温暖化や自然環境の問題みたいです。
これまでに、栽培していた品種ではコーヒーの木が品質良く収穫量もある生育が出来ないそうで、様々な品種などに挑戦して試しているそうです。
現在は、パカマラ種などのスクリーンサイズが大きめな品種などは生育に問題がなさそうであることは分かっているらしいのですが、今後も温暖化や自然環境が変化すると対応する必要があると深刻な表情で仰っておられました。
そして、今年はかなりの収穫量が減っているらしくて、そのためにコーヒー農園内で育てているバナナなどを販売したりして農園コストなどの維持をされているそうです。
日本でもそうなのですが、ニカラグアでも資材や物流コストが高騰していて農園の運営維持が難しくなってきているそうです。
品質だけではなく収穫量も多くして、収穫が少ない年もあるので蓄えつつ、移り行く経済と自然環境に合わせて試行錯誤でのやり方を模索し続けることが必要とされております。
そして、このサンホセ農園内にあるウェットミルでエウドロさんのパルピングする際の考え方や施策をお聞きすることが出来ました。
エウドロさんの考えでは、環境保全にも極力配慮するために水を使用しないで果肉除去の処理をなされております。
水を使用しないでパルピングを行っていくため、発酵であったり衛生環境であったりを配慮されている印象がウェットミルの視察の際に気になりました。
そのようなことも、農園主によって自然との向き合い方やコーヒーに対しての考え方で処理方法も異なってくるのであります。
もちろん、このことは味や品質にも影響してくるので同じニカラグア内でも様々な考え方によって独自のやり方になってくるのも視察してみて実感しました。
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その後は、サンホセ農園内にある小屋でエウドロさん一家からのおもてなしを受けました。
沢山のフルーツをご馳走になりました。
「パイン」「パパイヤ」「スイカ」「メロン」をぶつ切りにして、お腹いっぱい頂きました。
ニカラグアに来て、一つの目標が沢山フルーツを食べることでしたが、もうこの時点で毎日のようにフルーツをいただいているので達成感がありました。
コーヒーのフレーバーには、沢山のフルーツのニュアンスがあるので勉強のためにもいっぱい食べれて良かったです。
あと、日本で食べるフルーツよりも糖度も高く新鮮で濃厚さがあって風味も抜群に良いものばかりでした。
日本では高級フルーツで販売されているぐらいのクオリティでした。
またこの後もサンホセ農園内を散策していると、沢山のバナナが実っていてご馳走になりました。
土壌が良くて新鮮でもあるので、どのフルーツも風味がイキイキしている印象がありました。
フルーツパワーのおかげで、かなり険しい農園内の道も突き進んでいくことが出来ました。
こちらのサンホセ農園内で栽培している品種や栽培のこだわりなどを視察させていただき、次なるロスピリネオス農園に移動しました。
ロスピリネオス農園は、サンホセ農園に比べて更に険しい森の山道みたいな印象がありました。
険しい道で転げる人が続出していて、いつの間にか日も暮れて視界が見えづらい暗さになってきました。
皆で熱中して農園散策した結果、暗闇になって先程のウェットミルの小屋に辿り着きました。
1日中、各地の農園を巡り険しい山道を駆け抜けて汗だくになり転んで泥だらけになり、皆さんクタクタで尽き果てていました。
それを察して、またまたエウドロさん一家が暗闇のウェットミルの小屋でおもてなしをしてくれました。
2024年買い付けツアー5日目8

暗闇の中でハンドドリップとフレンチプレスによるコーヒー抽出

私たちが一日中歩き回って疲れただろうと察して、エウドロさん一家総出でおもてなしをしてくれました。
エウドロさんの娘さんが厳選した「カツーラ種」と「パカマラ種」のコーヒーをフレンチプレスにて淹れてくれました。
あとは、同じ豆を飲み比べするためにハンドドリップをお願いされたのでケメックスを借りてドリップをメンバーがしてくれました。
そのコーヒーに合わせて手作りの「チェリーパイ」と「パウンドケーキ」を沢山いただきました。
どちらもコーヒーに相性抜群であり、カツーラ種もパカマラ種も良質な酸味が程よく身体に染み渡るようなコーヒーでした。
何か、こうやって外でコーヒーペアリング体験を収穫したてのコーヒーで味わえるのは農園視察ならではのことだな、、と感じました。
そのときは、外は真っ暗闇で静かでありながら落ち着く空間でした。
このあとは、ゆっくりとコーヒータイムを堪能してホテルに戻りました。
いつものような晩御飯での会食は無かったので、ホテルで晩酌してゆっくりと寝ようとしました。。
しかし、この日は一日中日光を浴び過ぎて火照りがあったり、疲れすぎていたりということもあり、逆に目が冴えて一睡もすることが出来なかったです。。
寝ようと試みてベットで目を閉じているのですが、眠りにつけずに一晩中続く部屋の横で「犬」「ニワトリ」「謎の鳥たち」が大合唱を聞いてました。
ただ、朝方5時くらいになると誰かが来て謎の鐘を『カンカンカン』と勢いよくならすのを合図に、またそこから周辺の動物たちが鳴き始めて大合唱しておりました。
その大合唱が朝日が昇るまで耳に響いて渡航6日目の朝が始まりました。。