コーヒー生豆の脱穀方法のウォッシュドプロセスでの焙煎豆の風味や味わいについて

ウォッシュドコーヒー
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皆さん、こんにちわ^^

コーヒー焙煎研究所WATARUのわたるです。

本日も、コーヒー好きなコーヒー愛好家の皆様に向けてコーヒーの有益情報をお伝えさせて頂きますね。

今回のテーマは【コーヒー生豆の脱穀方法のウォッシュドプロセス】のことについてになります。

コーヒーチェリーから生豆に脱穀するまでのプロセスは大きく分けて4パターン?!

当店には、コーヒーチェリーをコーヒーの生豆にするための精製処理方法のパターンがあらゆる方法のコーヒー豆があります。「ナチュラルプロセス」「ウォッシュドプロセス」「ハニープロセス」「パルプドナチュラルプロセス」「スマトラ式プロセス」があり、すべて風味の個性が独特で素晴らしいです。この精製処理方法が違うだけでも同じ農園の豆でも、風味や味わいは大きく変わってきます。

そう考えると、この精製処理するプロセスも大事な味作りの1つの要因だといえます。本日は、その数ある精製処理プロセスのウォッシュド精製処理に関してのことを、深く掘り下げてお伝えしていきたいと思います。

 ⇒「コーヒー豆の精製方法から好みの風味を選ぶときのコツについて」

普段、何気なく飲んでいるコーヒーですが、コーヒー豆ってもともと何なのでしょう。そして、どういう工程を経て私たちが飲んでいるコーヒー豆になっているのでしょうか。今回は生豆を作るまでの精製処理方法について、ウォッシュドプロセスをはじめとして代表的なものを紹介します。

精製処理方法を紹介する前に、コーヒー豆は「コーヒーノキ」という木になった真っ赤な実、これはサクランボに似ていることから「コーヒーチェリー」と呼ばれていますが、この実の中にある種子のことです。

種子は1つの実の中に向かい合うように2つあります。実から種子を取り出す、つまり脱穀することを「精製」と言います。単純に「実から種子を取り出す」と言いましたが、実際に取り除くのは外皮、果肉、ミューシレージ、パーチメントです。

外皮、果肉はお分かりと思いますが、パーチメントやミューシレージは馴染みのない言葉ではないかと思います。コーヒー豆となる種子はパーチメント(内果皮)といわれる固い皮で覆われていて、さらにその外側をミューシレージという粘液が覆っています。

精製方法には、水で洗うか洗わないか、どの時点で果肉などを取り除くかなど処理の違いによって大きく4つあります。それぞれの精製処理方法は次の通りです。

・ナチュラル(非水洗式、アンウォッシュド)

コーヒーチェリーをそのままの状態で乾燥させたあと、しばらく寝かせてから脱穀します。この精製方法は古くから用いられている伝統的な方法です。主にブラジル、エチオピア、インドネシア、イエメンなどで行われています。

もともとは天日干しのため、天候に左右されていましたが、最近では乾燥機が用いられるところもあり、安定した精製ができるようになりました。当店のコーヒー豆のラインナップでは「エチオピア」「グァテマラ」「ブラジル」になります。

 ⇒「コーヒーチェリーの甘さと風味を存分に味わえるナチュラルプロセスについて」

・ウォッシュド(水洗式、フリーウォッシュド)

ナチュラルと異なり、乾燥させる前に水で洗います。まず外皮、果肉を専用の機械で取り除いて発酵槽に入れます。その後ミューシレージや不純物を水洗いして取り除き、パーチメント付きの状態で乾燥させます。

通常は2~3日乾燥した後、パーチメントを取り除きます。中南米やカリブ海、アジア、アフリカなど世界中の各国でこの方法が用いられています。当店のコーヒー豆のラインナップでは「エチオピア」「コスタリカ」「ケニア」になります。

・パルプドナチュラル(ハニープロセス)

ウォッシュドと似ていますが、違いはパーチメントだけでなくミューシレージも残して乾燥させるのが特徴です。ブラジルで開発された精製方法なので、多く使われているのもブラジルですが、ナチュラルのように雑物が多い精製方法を使っている国ではこの方法に変更している国もあります。

当店のコーヒー豆でのラインナップでは「ブラジル」「コロンビア」「コスタリカ」「インドネシア」になります。

 ⇒「甘く風味が柔らかい印象を与えてくれるハニープロセスの精製処理方法について」

・スマトラ式

スマトラはインドネシアにある島の中のひとつで、マンデリンというブランドで知られる豆がこのスマトラ式で精製処理されています。スマトラ式はパーチメントを乾燥したのちに取り除く上の3つと違い、完全に乾燥する前に取り除いてから乾燥させます。

水分が残ったままの状態で乾燥させるため、形がいびつだったり菌の侵入によるダメージがあったりというリスクがあります。

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コーヒー豆を脱穀するまでのプロセスの違いで風味や特徴は変化する?!

このようにコーヒー豆の精製処理方法にはいくつかありますが、それぞれの精製処理方法の違いによって、風味や特徴も変わってくるのでしょうか。

・ナチュラルプロセス

最も簡単な精製処理方法のため、豆本来の風味がありますが、品質を一定に保つこと難しく、雑味が出ることもあります。異物の混入を防ぐために、現地での入念なハンドピック作業が求められております。

ここ近年のナチュラルプロセスは、一昔前と比べて希少価値のあるものになり、風味も圧倒的なものも多く存在しております。

・ウォッシュドプロセス

スッキリとした、クリアな酸味が特徴です。また、精製処理方法の特徴として、均一な品質が確保できて、一定の風味を保てるというメリットがあります。ただ、近年では世界各国での環境問題でウォッシュドプロセスによる汚水が環境汚染に繋がっていることもあり、水の使用方法の在り方を問われているようです。

安定供給が出来る生産状況と環境汚染に繋がるための配慮するバランスが、どの生産地でも工夫しておられるようです。ただ、風味や味わいの観点でいくと近年のスペシャルティコーヒーブームの最中では、綺麗な汚れのないクリーンカップを作る高品質のカップ点数が高いコーヒーを作るには欠かせないので、悩ましいところでもあります。

・パルプドナチュラルプロセス

ミューシレージを残したまま乾燥させるため、ナチュラルに近い特徴を持っていますが、ウォッシュドの特徴であるクリアな酸味が柔らかくなります。また、ミューシレージを取り除くタイミングにより風味に違いが出るので、いろいろな風味を楽しむことができるのがこの精製処理方法です。

そして、前途で述べたウォッシュドプロセスによる環境汚染問題の解決手段の1つともされております。なるべく、多く水を使用せずに出来るプロセスでもあるので重宝されております。

・スマトラ式プロセス

いろいろとリスクをかかえる精製方法ですが、逆に他の精製方法と異なる、穏やかな酸味と独特の香り、さらには濃厚なコクが特徴です。このプロセスは、インドネシアのスマトラ地域に限ったプロセスになりますが、この土地柄の環境では、この精製処理方法にせざるを得ない側面もあって誕生したプロセスでもあります。

ただ、この幸いしてこの風味は世界中のどの生産地にも生まれない独特な風味と味わいを創出してくれる結果になりました。

コーヒー豆の精製処理方法でウォッシュドプロセスはスッキリとした風味と味わいの傾向になる?!

いろいろな精製処理方法の中でもウォッシュドプロセスが世界中で最も多く用いられている理由は、やはり一定の品質が保てるのが第一に挙げられますが、その他にもスッキリとした風味、飲みやすい味わいも理由のひとつです。

それは、はじめに果肉類を取り除き、パーチメントだけを残して乾燥させることで、豆本来の風味を損なわずに生豆にすることができるからです。世界各地でこの精製方法が行われているのは、やはり精製段階で多少の手間をかけても一定品質の生豆ができるため、安定した出荷が望めるからのようです。

そして、前途で述べたスペシャルティコーヒーでの評価を上げるためには、クリーンカップという項目があり、その項目はウォッシュドプロセスには有利であるためです。濁りのないカップを作れるコーヒー豆は評価に値するので、各農園でも個人的見解の美味しいだけでなく世界が求める基準での評価以上のものを作ることが、自分たちのコーヒーの価値を上げることにも繋がることが大事だということでもあります。

そのような多角的な側面を持つウォッシュドプロセスは、世界中のコーヒーファンには必要とされている精製処理方法になっております。

まとめ

紹介した精製処理方法の他にもいくつかの精製処理方法が開発され、改良されています。目的は精製処理方法により風味や特徴に違いがあるため、それぞれの精製処理方法の長所をさらに伸ばしたり、複数の精製処理方法の良いところを掛け合わせたりして、風味や特徴をさらに良くすることです。

それと、自分たちで栽培したコーヒーの価値を上げる手段の1つとしても用いられていることと、風味特性の方向性での一致する部分もあると思います。皆さんも、コーヒー豆を購入する際には、種類や焙煎だけでなく、精製処理方法にも着目してみてはいかがでしょうか。きっと素敵なコーヒーを見つけることが出来ると思いますよ。当店にも、数種類のウォッシュドプロセスコーヒーはありますので、是非お試し下さいね。コーヒーについての魅力や熱い想いについては、当店ホームページに詳しく記載しておりますので、ご興味のある方は是非ご観覧くださいね。

  参考リンク⇒「コーヒー焙煎研究所わたるのホームページ」

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