アメリカ産ハワイ島コナ地区のコーヒー豆の歴史や焙煎豆の特徴について

ハワイコナコーヒー
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皆さん、こんにちわ^^

コーヒー焙煎研究所わたるのWATARUです。

本日も、コーヒー好きな皆様に向けて有益なコーヒーの情報をお伝えさせて頂きたいと思います。

今回の有益なコーヒー情報は【アメリカ産ハワイ島コナ地区のコーヒー豆の歴史や焙煎豆の特徴】のことについて詳しくお伝えさせて頂きたいと思います。

目次

ハワイコナに関する歴史や文化について

コーヒー豆の生産地といえば、思いつくのは南米やアフリカ中央部、もう少し詳しい人なら最近増えてきた東南アジアなどではないでしょうか。しかし、近年のコーヒーブームより以前のコーヒーブームの時代には、ジャマイカのブルーマウンテンやハワイのコナコーヒーという言葉をよく見かけておりました。それから、しばらくしてスペシャルティコーヒーブームのサードウェーブが評判になってからは、あまり見かけなくなってきました。

  参考リンク⇒「ブルーマウンテンの原産国のジャマイカ産コーヒーについて」

ただ、この近年でパンケーキブームなどで、ハワイ自体のスポットを浴びるようになり、ハワイアンカフェが増えてきて、またハワイのコナコーヒーを巷で見掛けるようになってきましたね。ただ、「コナコーヒー」の看板を見ても、それがハワイで栽培されたコーヒー豆であることはまだあまり認知されているようではありませんね。

そこで今回、「ハワイコナ」ブランドのコーヒー豆の紹介と生産地の特徴について詳しくご紹介していきたいと思います。ハワイコナコーヒーとは、アメリカのハワイ州で作られたコーヒーであります。常夏のハワイで作られたコーヒーは、世界3大コーヒーブランドの1つと日本人は認識ある方がいらっしゃいます。この情報は、かつてのセカンドウェーブコーヒー時代くらいまでにブランド嗜好でのコーヒーブームの際によく巷で騒がれておりました。

現在でも、当店にハワイコナコーヒーのブランドがあるかを尋ねられることがあります。そんな、ハワイコナコーヒーには名残ともいえる側面もあります。ハワイと言えば、ロコモコなど美味しい料理もたくさんありますね。そんなハワイで栽培された、ハワイコナコーヒーとはいったいどんな味わいなのでしょうか。

ハワイ島のコナ地方で栽培されるハワイコナコーヒー、今回はこれについて誕生の歴史や味わい、風味について、さらには日本との関係について詳しくご紹介させて頂きますね。ハワイ州は、大小合わせると100以上の島々がありますが、その中でも聞いたことがある島の名前はハワイ島の他、オアフ島やマウイ島など限られた島だけではないでしょうか。ハワイコナはハワイ島の西海岸に位置する、乾燥帯の気候です。

他にも、ハワイといえばカメハメハ大王が有名ですが、それまでばらばらだったハワイ諸島の民族を1810年に初めてハワイ王国として統一した人物の偉大な方です。そのカメハメハ大王が晩年を過ごしたのがこのコナという話もあって、その後は観光地として栄えているところです。

ハワイコナのコーヒー豆の歴史や生産地の情報について

ハワイ島での、コーヒー豆の栽培は赤道付近の熱帯地方で標高が高く、一日の寒暖差が大きいところが適しております。アメリカ合衆国ではハワイ州だけが唯一商業的なコーヒー栽培が認められている州です。

そんな、ハワイにコーヒーが入ってきたのは1825年が最初です。カメハメハ2世とその王妃がロンドン訪問の際に同船していたオアフ島の統治者ボギが帰国途中にブラジルからコーヒーノキを持ち帰りました。持ち帰ったコーヒーノキをオアフ島で栽培しましたが、実を結ぶに至りませんでした。

次に1828年、キリスト教宣教師サミュエル・ラグルがボギの農園からケアラケクア湾で栽培し、コーヒー栽培がブームになりました。しかしこれは観賞用として栽培されたもので、コーヒー豆を採るためではありませんでした。

コナ地方にコーヒー栽培が始まったのは1840年からであり、その当時から香りや味は格別だったようです。その後、労働者不足や干ばつ、害虫などの影響で、コーヒー栽培は衰退し、代わりにサトウキビ栽培が始まったようです。その結果、ハワイ島でコーヒー栽培が残ったのはコナとハマクア地域のみとなってしまいました。

その後、戦争によって最盛期を迎えたり、大恐慌による価格の暴落などでコナコーヒー栽培もまた衰退、成長を遂げていきました。現在、ハワイ州ではハワイコナ以外にもマウイ島やオアフ島、カウアイ島などでコーヒー栽培は行われていますが、コナ地区で栽培されるコーヒー豆は最高品質といわれていて、ブルーマウンテン、キリマンジャロ、モカと並ぶ有名なブランドです。

  参考リンク⇒「モカの始まりでもあるエチオピア産コーヒー豆の歴史や特徴について」 

そのハワイでのコーヒー豆が上質といわれている理由は、何といってもコーヒー栽培に必要な栄養素がふんだんにあることです。ハワイ諸島は火山地帯であることは知っているかたは多いと思いますが、実はコーヒー栽培で必要な要素のひとつである肥沃な土地は主にこの火山灰土から生まれているのであります。

そんなハワイコナコーヒーが海外に知られるようになったきっかけは日系人移民が関係しています。多くの農場がサトウキビ栽培に転向する中、コナ地方はサトウキビ栽培に適していなかったため、コーヒー栽培を続けていましたが、多くの農家はサトウキビ栽培に適した土地に移住していきました。

そんな中、日系人移住者は辛抱強く栽培を続けて、成功につなげていったのでした。今では日本のコーヒー大手企業も進出し、ハワイコナコーヒーは次第に知られるようになりました。なお、ハワイコナコーヒーの価格はブルーマウンテンに次いで高価でありますが、これは希少価値だけではなくて、コーヒー栽培では少ない先進国のため、人件費や栽培する土地の価格が高いことによります。

ハワイコナのコーヒー豆の味の特徴や種類について

当店でも、コーヒー豆の委託焙煎業務でハワイ農園の日本人運営者の方から焙煎依頼を受けて現在も委託焙煎をさせて頂いております。上記焙煎動画は、そのハワイコナコーヒーの焙煎動画でありますが、焙煎中も甘く熟したフルーツのような香りが漂っておりました。

コーヒー生豆自体も、甘い香りが漂いフレッシュでありました。では、なぜコナ地区のコーヒー豆が特別に高品質なのでしょうか。その理由を踏まえてお伝えさせて頂きたいと思います。それはコーヒー豆の大きさや欠点豆の含まれる割合によって格付けされていて、その上位のコーヒー豆だけがコナコーヒーとして出荷されていることも1つの要因であります。

そうして出荷されたコナコーヒーの味や香りの特徴は、柔らかな酸味と口当たりの滑らかさ、甘い香りとコクにあります。そして、アメリカのコーヒー豆の格付け基準についてですが、それはスクリーンと呼ばれる網目の大きさの指標で等級分けされております。

ハワイコナコーヒーはハワイ州農務局により厳しい基準が定められています。コーヒー豆の格付けは最も高いものからスクリーンサイズのスクリーンとは豆の大きさを分けるふるいのことで、大きさの単位となります。

・エクストラ・ファンシー

 スクリーンサイズ:19以上

 欠点豆:1ポンド(約453g)中10粒以下

・ファンシー

 スクリーンサイズ:18

 欠点豆:1ポンド(約453g)中16粒以下

・ナンバー1(No.1)

 スクリーンサイズ:16

 欠点豆:1ポンド(約453g)中20粒以下

・セレクト

 スクリーンサイズ:基準無し

 欠点豆:1ポンド(約453g)中5%以下

・プライム

 スクリーンサイズ:基準無し

 欠点豆:1ポンド(約453g)中25%以下

欠点豆を丁寧に取り除いたハワイコナコーヒー豆はえぐみやクセがなく、嫌みのないフルーティな酸味、深いコク、強くはなく、クセのない苦味、さらには芳醇な香りが広がります。当店で、焙煎委託させて頂いているハワイコナコーヒーは、甘さや風味がパイナップルやメロンのようで、酸味の質もよく浅煎りから深煎りの焙煎度合いのすべてに良さを感じさせてくれます。 

当店で、たまに提供する事もありますので、是非一度お試しくださいね。

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まとめ

とても魅力的で希少価値の高いハワイコナコーヒーについて、まとめてみましたが、如何でしたでしょうか?当時は、世界3大コーヒーとまで言われているくらい味も希少性もあったので、現在でも当時のハワイコナコーヒーのファンが訪ねて来られます。

現在では、専門店でもみかけることは少なくなりましたが、当店にはまだまだハワイコナコーヒーの生豆が沢山ありますので、ご興味のある方は是非お越し下さいね。焙煎豆も運がよければある時もありますので、ご興味のある方は気軽にスタッフにお声掛け下さいね。