ケニア産ニエリ地区ルトゥマ農協RUTHAGATI ABコーヒー豆の風味や特徴について

ケニア ニエリ コーヒー
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皆さん、こんにちわ^^

コーヒー焙煎研究所わたるの焙煎師のWATARUです。

本日は、期間限定の特選豆のご紹介とオススメな飲み方などをご紹介させて頂きたいと思います。

その今回の特選豆は【ケニアニエリ地区ルトゥマ農協RUTHAGATI ABウォッシュドプロセス】についての、コーヒー豆の歴史や特徴について詳しくお伝えさせて頂きますね。

KENYA Nyeri RUTHAGATI AB washedコーヒー豆とは

今回の、当店コーヒー焙煎研究所わたるがオススメするラインナップのコーヒー豆は『ケニア産ニエリ地区ルトゥマ農協RUTHAGATI ABウォッシュドプロセス』であります。ケニア産コーヒー豆は、世界的にもスペシャルティコーヒーの産地でも定評があり、他にはないフレーバーの魅力がありファンも沢山おります。今回は、そんな魅力溢れる生産国のケニア国のコーヒー豆のご紹介をさせて頂きたいと思います。

今回ご紹介するケニア国のコーヒー栽培の歴史は、他のアフリカ国と比べて1世紀ほどコーヒー栽培を開始するのが遅いようです。コーヒー生産国としては、まだまだ歴史が浅い国でもあるようです。ただ、ケニアのコーヒーに関わる方々は情熱があり、他のアフリカ国よりも逸早くコーヒー研究財団(Coffee Research Foundation)を立ち上げてコーヒー生産や品質を安定して、良質なコーヒー生産国として進化されていきました。

そして、このケニア国が立ち上げたコーヒー研究財団(Coffee Research Foundation)は、世界で最初のコーヒー研究機関を作り最先端の農業技術を研究して、ケニアのコーヒー豆のクオリティを世界トップクラスまで引き上げていきました。

この良質なコーヒー豆生産国のケニアは、生産品種のほとんどがアラビカ種であり、水洗処理方式でのコーヒーチェリーの脱穀処理を行っておられます。そのケニア国の主要なコーヒー栽培の産地は「キリニヤガ地区」「エンブ地区」や「ニエリ地区」「ルイル地区」「チカ地区」があります。今回は、この主要産地の「ニエリ地区」のコーヒー豆のご紹介をさせて頂きます。

ご興味のある方は、是非最後までケニアのニエリ地区のコーヒー豆の魅力をお読み頂きお付き合い下さいね。

  参考リンク⇒「ケニア産コーヒー豆の歴史や焙煎豆の特徴について」

コーヒー生豆のプロファイル

生産国: ケニア

栽培地域: ニエリ地区

サプライヤー: DORMANS社

構成ファクトリー: ルトゥマ農協

標高: 1700~1800m

品種: SL34,SL28

精製処理: フリーウォッシュト

今回のサプライヤーも以前のタンザニア産タリメ地区でお世話になった、 DORMANS社様の手掛けているコーヒー豆になります。こちらのDORMANS社様は、ケニアを拠点にしているサプライヤーで、コーヒーの品質向上やそのコーヒー作りに関わる環境整備にも情熱を注いでいらっしゃいます。

  参考リンク⇒「タンザニア産タリメ地区ピーベリーウォッシュドの味わいや特徴について」

今回は、そのDORMANS社様の手掛けているケニアのニエリ地区のコーヒー豆になります。

ケニアのニエリ地区はケニアの中央部(首都ナイロビより北へ120km)に位置しており、国内最高峰であるケニア山を望む絶景な場所として知られております。スペシャルティコーヒー生産エリアの中でも、甘さや酸の質などに定評があり上質な品質が高いエリアで有名でもあります。

今回のコーヒー豆は、SL28(ブルボン系)SL34(ティピカ系)などの品種がケニアの土壌と栽培環境に適していることもあり、力強い風味特性を生み出す要因となっております。是非、ケニアのニエリ地区での高品質の風味や味わいをお楽しみ下さいね。

コーヒー焙煎プロファイル

投入温度: 140℃

排気タンパー: 「3」

中点: 137℃

中点時間: 0:52

1ハゼ: 185℃開始

1ハゼタイム: 6:52開始

焙煎終了温度: 188℃終了

焙煎時間: 7:39終了

まず、何度かテスト焙煎を行いコーヒー豆の品質や状態を図ってみました。こちらのコーヒー豆は、酸の質が良く風味はトマトに関わるイメージを強く感じました。そのような意味でも、ボディが重くなり過ぎずに明るい酸味と甘さを強調しつつ、トマトが青くならずに完熟したトマトを思わせるようなバランスになるように、焙煎計画を入念に致しました。

そして、何度か本焙煎を繰り返して理想の香りと味わいと風味のイメージに辿り着きました。気にかけていたのは、やや低温での投入でありましたので、風味形成のポイントまでリズミカルにテンポ良く温度上昇を向えていけるように熱風を与え続けておりました。

目標は7分以内で1ハゼを迎えつつ、伸ばし過ぎずに風味をボヤける状態にならずにフィニッシュが出来ることが理想でした。何とか、理想を突きとめて表現が出来ている状態になりました。このコーヒー豆の良さと、私の想う創造性が重なり良いポイントでの焙煎が出来ました。

コーヒー焙煎直後のカッピングプロファイルと感想

豆量: 10g

挽き目: 細挽き

温度: 98℃

浸漬時間: 40分

まず、焙煎終了直後は香りの形成は確かであると思いましたが、風味を際立たせるには味を明確に明るい酸味と甘さを引き出しつつ、そのバランスを持って風味が感じられるので、コーヒー豆を挽くまではドキドキでした。

コーヒー豆を挽いてドライの状態で香りを嗅いでみたら、まだ確信は出来ないけど香りには予想していた通りのイメージに仕上がっておりました。その後は、香りが飛ばないように直ぐにお湯を注いでアロマの確認を致しました。注いだ直後は、狙っているトマトの香りに繋がる要素はハッキリとは確認が出来ませんでした。

あとは、時間帯を決めて「熱い状態」「温かい状態」「冷めた状態」でのコーヒー液体の質をチェック致しました。

浸漬時間(5分)⇒このくらいの段階では、まだブレーク直後でしたので蒸気で上がる香気成分の中に狙っている香りは確認が出来ませんでした。ただ、甘さに繋がる香気成分の確認は出来たので狙っている方向性であることは認識が出来ました。

コーヒーの豆の粒子が下に沈殿してから、コーヒー液体を啜って状態の確認が出来たのが10分手前くらいでしたが、まだまだ液体は熱く「アロマ」と「フレーバー」と「アフターテイスト」の項目だけを意識して確認することが出来ました。

浸漬時間(15分)⇒ 少し冷めてきて、啜ってコーヒー液体を多角的に味わいと風味をチェックしました。まず、液体の風味ですがバッチリと狙った通りのフレッシュなトマトを思わせるようであり、味わいでは酸の質と甘さも十分に満たしており、舌の上に乗っかる質感もトロリとしてザラツキもなくバッチリでした。

浸漬時間(40分)⇒冷めた状態でのコーヒー液体も、バランスを失うことなくクリーンカップを維持しつつ、甘さや酸の質のバランスも崩れることなく、後口も残るような状態で良かったです。

コーヒードリップ抽出プロファイルとドリップ抽出後の感想

豆量: 20g

挽き目: 中挽き

蒸らし温度: 92℃

抽出温度 78℃

注湯量: 283g

抽出量: 200g

抽出時間: 1分36秒

カッピングをして、数日後に今度はドリップ抽出で理想のコーヒー液を落しました。当店での、ドリップコーヒーの理想はカッピングした際のバランスのまま濃度を高くします。そして、ドリップ抽出でのメリットである質感を更に透明感ある状態にしつつオイルや甘さを最大限落せるリズムで、コーヒードリップを致します。

その理想が上記動画で行ったレシピであります。カッピングよりも、液体の質感はサラリとしながらコーヒーオイルは充分に落しているので、口に含んだ際に舌の上に乗った際に滑らかでありながら後口と風味が残り続ける状態になります。

そのためには、注湯の際にあまりコーヒー粉を揺らさずに水圧を丁寧に上げ続けてスピーディーにドリップしていくことを心掛けておりました。そのポイントを踏まえてドリップすると、カッピングでの理想の液体の更に上ゆく理想なコーヒー液体が出来上がりました。

まとめ

最後までお読み頂きありがとうございました。今回も、コーヒーの栽培段階から精製処理に掛ける現地のサプライヤーの努力や、手元にコーヒー豆が届いた後の当店の基準となるコーヒー豆を、品質のベクトルと私たちの創造性で作り上げる過程を思いのまま記載させて頂きました。

毎回、記載していて感じることがあり、目的があることはすべての過程で理由と根拠があり、その想いが結果となって表れると感じます。当店のコーヒー作りも、現地の方々の努力の結果を届けて頂き、その素晴らしい素材を使用して想いと創造で更に魅力的なものに仕上げていくことであります。

皆さんも、是非今回のラインナップでもある『ケニア産ニエリ地区ルトゥマ農協RUTHAGATI ABウォッシュドプロセス』のコーヒー豆をご賞味下さいね。

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