【新入荷コーヒー豆】ブラジル産ミナスジェライス州ドゥアスポンチス農園の特徴や味わいについて

ブラジル コーヒー
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皆さん、こんにちわ^^

コーヒー焙煎研究所わたるのWATARUです。

本日は、当店の新ラインナップコーヒー豆の【ブラジルミナスジェライス州ドゥアスポンチス農園セミウォッシュドプロセス中深煎り焙煎】の特徴や味わいについてご紹介させて頂きたいと思います。

ブラジル産ミナスジェライス州パトロシーニョ市ドゥアスポンチス農園のコーヒー豆とは

今回は、当店でも苦味を好み方には好評なコーヒー豆のラインナップのご紹介になります。今回ご紹介するブラジル国のコーヒー豆は、世界一のコーヒー生産量を誇るコーヒー大国でもあります。コーヒー大国のブラジルコーヒー栽培の歴史は、1727年くらいにフランス領ギアナから持ち込まれて広まってきた経緯があります。

ブラジルの国土の大部分は熱帯に属しており、高原地帯の方は亜熱帯であり、南回帰線より南の方はわずかな地域が温帯になっています。ブラジルの国土は900m以上の高地は少なくて、ブラジル国土の半分以上をブラジル高原の高原地帯が占めている産地状況になります。

そのブラジル国での代表的な産地は「サンパウロ」「パラナ」「ミナミ・ジェライス」の南東部を中心にコーヒー栽培をされております。この代表的なブラジルの各産地での地域は、コーヒー栽培の土壌や環境としては良いとされております。

  参考リンク⇒「ブラジル産コーヒー豆の歴史や焙煎豆の特徴や味わいについて」

そして、肥沃な土壌で気候も適していて、ブラジル南部の霜害対策として栽培地域が徐々に北上しつつあり、現在ではコーヒー栽培地の中心はミナミ・ジェライス州に移ってきているようです。今回、当店に新入荷ラインナップとして提供するコーヒー豆もミナミ・ジェライス州の産地のコーヒー豆になります。そして、今回のコーヒー豆は日本人好みに合わせた甘味のあるコーヒーを作りたかったという趣旨の基でコーヒー栽培をされておりますので、是非お楽しみ頂ければ嬉しいです。

コーヒー生豆のプロファイル

生産国: ブラジル

生産地: ブラジル・ミナスジェライス州 パトロシーニョ市

農園名: ドゥアスポンチス農園

生産者: アントニオ・ジョゼ・デ・カストロ

標高: 1,000m

品種: ムンドノーボ

精製処理: Semi-Washed

スクリーン: SC-16/18

こちらのブラジル産ミナスジェライス州パトロシーニョ市ドゥアスポンチス農園のコーヒー豆は、

『欧米好みの酸味の強いコーヒーではなく、日本人好みの甘いコーヒーが作りたかった。』

・・という熱い想いを基にコーヒー栽培をしております。それには、常に欧米主導のコーヒー取引としている、生産者の目は欧米向けの味作りに向けられているという大きな壁があったようです。欧米向けとは《酸味の強い》コーヒーを好むことが特徴であります。

ただ、日本人はお茶の場合でもそうですが、《甘みを一番》として評価するのが特徴的であります。 ブラジルの国策があり、長年サントスとしてブレンドされて輸出されてきたコーヒーを生産者に依頼して農園ごとに管理したうえ、収穫は手摘みで徹底して行っております。2003年にはブラジルではなかったアフリカンベットと言われるWin’dry(風干し)まで導入しており、大変な手間隙を掛けて作り上げます。
何と言っても豊かなフレーバーと甘味が特長であり、手摘み完熟豆の基本はWin’dryであります。このWin’dry(風干し)の特徴は、乾燥工程における化学的に起こるダメージなどの心配が少なくなっており、また低温で乾燥を行うことによりフレーバーが豊かなコーヒーが出来るとのデータが多く出ているようです。毎年行われるコンテストでも、精製工程を調べるとWin’dry(風干し)されたコーヒーが入賞する確立が非常に高くなっているようです。

そして、ここまでは生産者やサプライヤーの方々の努力の賜物で素晴らしいクオリティのコーヒー豆が出来上がっております。ただ、ここからが私たちロースターやブリュワーの手によって活かすか活かさないかは掛っております。どんなに良いコーヒー豆でも、「焙煎」によってカップ点数が変わっていくように明確な風味や質の良い酸味なども関わってきます。

このあとは、私たちコーヒーの職人による「焙煎工程」と「抽出工程」のご説明と魅力をお伝えしていきますね。

コーヒー焙煎プロファイル

投入温度: 220℃

排気タンパー: 「10」⇒「8」⇒「ニュートラル」

中点: 124℃

中点時間: 2:27

1ハゼ: 186℃開始

1ハゼタイム: 10:56開始

2ハゼ: 207℃開始

2ハゼタイム: 13:33開始

焙煎終了温度: 210℃終了

焙煎時間: 13:56終了

テストローストを重ねて、今回の本焙煎のは4バッチ目でした。イメージでは、このブラジル産ドゥアスポンチス農園のコーヒー豆の風味でもあるチョコの部分をフォーカスするために、上質に感じる酸と甘さを抑えつつ焙煎工程を進めていきました。

良い意味で予想以上に素晴らしいクオリティのコーヒー豆なので、前面にチョコ風味を際立たせるのには一工夫致しました。おかげで、思い通りの苦味と風味のバランスで焙煎を終えることが出来ました。

コーヒー焙煎直後のカッピングプロファイルと感想

豆量: 10g

挽き目: 細挽き

温度: 98℃

浸漬時間: 40分

このブラジル産ドゥアスポンチス農園の中深煎り焙煎度合いのコーヒー豆を、焙煎直後のカッピングにより、風味と味わいのバランスをチェック致しました。今回のカッピングポイントは、風味が狙い通りに前面に表現されつつ苦味とのバランスが良いかをチェック致しました。素晴らしいコーヒー豆のクオリティですので、甘さと酸も十分にありますので、その酸と甘さが前面に出過ぎないようにも焙煎で心掛けておりました。

浸漬時間(5分)⇒まだまだ熱い液体でありましたが、強く啜ると苦味とチョコ風味を感じました。この時点では、酸や甘さは気になるほど感じておりませんでした。

浸漬時間(15分)⇒温度が冷めて落ち着いてくるとコーヒー液も温かいくらいの状態になってきてから啜ると、苦味がマイルドになりチョコ風味も甘さとともに感じつつ、熱いときよりも更に風味を感じます。

浸漬時間(40分)⇒液体が完全に冷めると、程良い酸味と苦味とチョコ風味のバランスがよく、理想通りのコーヒー液体になっておりました。

コーヒードリップ抽出プロファイルとドリップ抽出後の感想

豆量: 20g

挽き目: 中挽き

蒸らし温度: 92℃

抽出温度 80℃

注湯量: 290g

抽出量: 200g

抽出時間: 1分30秒

今回の上記動画の、ブラジル産ドゥアスポンチス農園の中深煎り焙煎度合いのコーヒー豆は、焙煎を行ってから3日後にドリップ抽出を行っております。カッピングした際に得た焙煎豆での印象であると、抽出温度を80℃くらいでドリップする事により狙っているチョコ風味と苦味のバランスが良いコーヒー液体が出来上がりました。

抽出時間も、この豆でこの温度帯であれば1分30秒~1分40秒くらいが理想であると感じました。そして、このコーヒードリップの液体を口に含むと、優しい甘さとチョコ風味がゆっくりと広がり、苦味もマイルドでアフターテイストにチョコ風味が広がり苦味と共にゆっくりと消えていきました。

まとめ

今回、当店に新しく仲間入りしたブラジル産ミナスジェライス州パトロシーニョ市ドゥアスポンチス農園のコーヒー豆は、生産者とサプライヤーがイメージを描いた通りの風味と味わいが実現しているのだと痛感しました。そして、その丹精込めて丁寧に栽培、精製処理、選別までを見事にして頂いていることも感動致しました。

このドラマがあり、生産者や関わる方々が明確でストーリーのある味わいや風味などを含めて、私たちが行う「焙煎」や「抽出」にも力が入りました。その想いと私たちがコーヒーに向ける創造性の味わいと風味を表現させて頂きました。

やっぱり、このような「生産者」「サプライヤー」「栽培プロセス」「精製処理プロセス」「選別・輸送プロセス」「味わいの方向性」「風味の方向性」などを真剣に示して頂ける方々との向き合うコーヒー作りは、とても楽しいです。

現在、当店で並ぶラインナップのコーヒー豆はダイレクトトレードのコーヒー豆やサプライヤーが手塩にかけて選び生産に関わっているものばかりですので、是非一度店頭にご賞味にお越し下さいね。当店の詳しい地図やアクセスマップは下記リンクからご参照頂けますので、ご興味のある方は要チェック下さいね。

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