【新入荷コーヒー豆】エチオピア産グジ・シャキソ地区TADE GG農園の特徴や味わいについて

エチオピア ゼロディフェクト
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皆さん、こんにちわ^^

コーヒー焙煎研究所わたるのWATARUです。

本日は、当店の新入荷したラインナップのコーヒー豆の特徴についてご紹介をさせて頂きたいと思います。

ETHIOPIA GUJI SHAKISO Tade GG農園 ZERODefectとは

今年も年の瀬になり慌ただしくなってきましたね。本日は、そんな慌ただしい日々に素敵な香りが漂う特別な特徴のあるコーヒー豆のご紹介をさせて頂きたいと思います。

今回の当店の新ラインナップのコーヒー豆は、エチオピア産のナチュラルプロセスのコーヒー豆でクリーンカップでありながら、強く個性あるブルーベリーのような風味と甘さを感じるポテンシャルのコーヒー豆になります。

  参考リンク⇒「エチオピア産コーヒー豆の歴史や焙煎豆の風味や味わいの特徴について」

今回、当店がご紹介するエチオピアコーヒーの流通事情は、2008年にECX制度導入されて以降は国の認可がなければ、産地から直接輸出が出来ないのであります。エチオピアコーヒーは、オークションシステムでの原料調達が主なルートの為に、産地を特定することが非常に難しいのが現状であります。

ただ、今回のエチオピアコーヒーは前途のような難しい現状もありながら、熱心なサプライヤー様の恩恵のおかげでマイクロロットによるシャキソ地区のTade GG農園より直輸入されたコーヒー豆になります。

そんな、エチオピアの主要産地であるシダモエリアでイルガチェフィに次いで、スペシャルティコーヒーの産地として有名なグジ・シャキソ地区のTade GG農園のTesfeyDegaga氏の特別なコーヒー豆のご紹介をさせて頂きたいと思います。

エチオピア グジ コーヒー

コーヒー生豆のプロファイル

生産国: エチオピア

栽培エリア: グジ・シャキソ地区

農園名: Tade GG農園

農園主: TesfeyDegaga氏

標高: 1,850~2,200m

品種: ウォリチョ、クルミ

精製方法: ナチュラルプロセス

認証: RFA(2016年取得)、JAS有機(2010年取得)CAFÉ Practice(2016年取得)

こちらの農園主のTesfeyDegaga氏は、この『ZERODefect』というネーミングにした由来があります。それは、TesfeyDegaga氏が自らロースターの方々を訪問して様々な意見交換をした結果クリーンカップを求める声を沢山頂いたこともあり、『ZERODefect』=『欠点ゼロ』のコーヒー豆を消費者の皆さんに届けて感動を味わって頂きたいところから、コーヒー栽培から精製から選別までを一貫していかれるようになりました。

その『ZERODefect(欠点ゼロ)』のクオリティを高くするために、コーヒー栽培をしたあとは収穫後のコーヒーチェリー、乾燥時のコーヒーチェリー、脱穀後の生豆の選別を一貫して、農園内で行ってから、輸出前に首都アジスアベバにある自社倉庫へ持ち込み、それから更なるハンドピックを行う徹底したクリーンカップ(欠点豆ゼロ)を目指しておられます。

こちらのTade GG農園は、エチオピアでも近年は素晴らしいスペシャルティコーヒーを産出している産地として評判の良いグジ・シャキソ地区に位置しております。このグジ・シャキソ地区Tade GG農園は、国内最高峰の標高2,000mにあり、肥沃な火山灰土壌で豊富な雨量に恵まれた栽培環境であるために素晴らしい産地特性を生みす要因となっております。

このTade GG農園のオーナーであるTasfaye氏は、グジ・シャキソ地区の土地が火山灰質で肥沃なことであることに着目しておりました。そして、このグジ・シャキソ地区が熱帯雨林でありながら、雨量が豊富にあることを、Tade GG農園がコー ヒー栽培に適していることを調べて確信をされておられたようです。

そして、Tade GG農園のコーヒー豆は2009年にスペシャルティコーヒーとして初めて海外に輸出を開始されました。その後も徐々に栽培面積を拡大していき、オーナーのTesfeyDegaga氏は元農学者という経験を生かして、独自で研究した栽培手法や、コロン ビア等、他マイルドコーヒー生産国の栽培手法等を積極的に取り入れてコーヒー栽培を熱心にされておられました。

また、Tade GG農園は豊かではなかったシャキソ地区に十分な雇用を生み出すことにも成功されました。コー ヒー栽培によって得られる利益は農家や精選施設で働く人々に還元されて、多くの住民の生活を今でも支えておられます。また、コーヒー栽培によって森林の生態系が保全されて、森林と住民の共存を実現することにも成功しております。

このTade GG農園ZERODefectのコーヒー生豆の印象は、甘いベリーの香りが印象的で生豆の艶も良く均一でキレイな豆が揃っておりました。焙煎前からでも、クリーンカップでありながら赤い果実系の甘いフルーティーな風味が際立つコーヒー豆が出来上がるであろうと感じさせてくれました。

コーヒー焙煎のプロファイルとカッピングコメント

コーヒー生豆が届いてから、まずは焙煎計画を立てました。このエチオピアナチュラルのTade GG農園ZERODefectのコーヒー豆は、生豆の段階で際立つ個性がありましたので、この個性を活かすための焙煎計画をしてみました。

この強い個性の赤い果実系のフルーティーな印象を際立たせたいと思い、当店の半熱風式の原理の要である対流熱を重点的に利用した焙煎プロファイルに仕上げて表現してみました。

コーヒー焙煎プロファイル

投入温度: 150℃

排気タンパー: 「4」(開き気味で、風味を崩さずに一気にデベロップメントタイムまでは火力を与え続けて、後から火力を落しじっくり成分進化を促しました)

1ハゼ: 186℃開始

1ハゼタイム: 7:29開始

焙煎時間: 8:23終了

焙煎終了温度: 192℃終了

コーヒー焙煎直後のカッピングプロファイルと感想

豆量: 10g

挽き目: 細挽き

温度: 98℃

浸漬時間: 40分

Tade GG農園ZERODefectのコーヒー豆の生豆での印象を、そのまま焙煎豆でも表現したいと感じて、焙煎開始から熱風によるカロリーを強めに与えていきました。そして、この風味をそのまま表現したかったので対流熱を強めにして風味を活かしつつフレーバーを発達させていきました。

ただ、甘さと風味を意識しつづけてクリーンカップが崩れてもいけないので、あとからカロリーを抑えてじっくりと熱を与えて対流は崩さずに焙煎進行を行いました。

浸漬時間(5分)⇒ 熱い液体の段階でのカッピングは、フレーバーと後口の印象にフォーカスをしました。甘いブルーベリーを彷彿させるかのようなフレーバーと、飲み終わった後の余韻が長く風味を阻害する要因もなく心地良く甘さが残り続けました。

浸漬時間(15分)⇒ 少し温度冷めて落ち着いてきた温かい液体の状態では、フレーバーと後口の印象に加えて、クリーンカップと酸の質と甘さにフォーカスしてカッピングを通じて焙煎豆のチェックを致しました。フレーバーと後口の印象は変わらずでしたが、酸の質は狙った通りにピーチに近いシャープな酸で、クリーンカップさは若干でありますが焙煎進行を進めたことによって酸が分解されつつ苦味の成分が結合しており調和が取れた形の苦味があり、甘さは狙いよりもシャープな印象がありました。

浸漬時間(40分)⇒ 完全に冷めきってからは、ブルーベリーのような甘さや風味を感じつつ、クリーンカップさは維持しつつ酸の質もそのままで、バランスが取れた液体の状態でありました。

まとめ

今回、当店のラインナップに加わったコーヒー豆のエチオピア産ナチュラルプロセスのTade GG農園コーヒー豆は、農園主の欠点豆を徹底排除を考慮して努力した結晶の素晴らしいコーヒー豆でありました。

その想いは、Tade GG農園主のTesfeyDegaga氏が私たちのようなロースターからの意見を聞き入れ、消費者にとってもスペシャルティコーヒーでも最重要な要素といわれている「クリーンカップ」の意識を高めたナチュラルプロセスのコーヒー豆であるということです。

ですので、ナチュラルプロセスのエチオピア産コーヒーでは驚くほどのクリーンカップの印象でありながら産地特性も表現されており、近年でも素晴らしいコーヒー生豆と出逢うことが出来ました。

その大事な想いを引き継いで、クリーンカップな印象は保ちつつ産地特性のフレーバーとコーヒー豆の上質で強調するべき酸の質や、丹精込めて精製されたナチュラルプロセスの良さも焙煎によって最大限に表現をさせて頂きました。

こちらは、終売になるまでの限定品になるかと思いますので、是非この農園主や作り手の私たちの想いを表現したTade GG農園ZERODefectコーヒー豆をご堪能頂けると嬉しいです。酸味や風味を愛するコーヒーファンの方であれば感動頂けるコーヒー豆に仕上げておりますので、是非一度ご賞味下さいね。

当店にお越しの際の詳しいアクセス地図や情報は、下記リンクのホームページに記載しておりますので、ご興味のある方は是非ご観覧下さいね。

  参考リンク⇒「コーヒー焙煎研究所わたるの店舗情報やアクセス地図は、こちらのホームページから」

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