水出しコーヒーを美味しく淹れるための豆選びや抽出レシピや考え方について

水出しアイスコーヒー
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皆さん、こんにちわ^^

コーヒー焙煎研究所わたるのWATARUです。

本日も、コーヒーラバーやコーヒー愛好家の方にとって有益なコーヒー情報をお伝えしていきたいと思います。

その有益なコーヒー情報のテーマは「水出しコーヒー」についてですが、水出しコーヒーの基本的な考え方や豆選びや抽出レシピについて詳しくお伝えしていきますね。

水出しコーヒーについて知りたい方は、是非最後までお読み下さいね。

水出しコーヒーとは?

もともと水出しコーヒーとは、インドネシアで発祥されたコーヒー抽出方法であったようです。水出しコーヒーの名前は当初は、『ダッチコーヒー』と呼ばれていたようです。今でも、昔ながらの喫茶店などではメニューに『ダッチコーヒー』という名称が存在しております。

これは、喫茶店内で見かけたことがある人も居るとは思いますが、大きな水出し抽出器具で1晩かけてじっくりと水で点滴抽出をして円やかなコーヒーを抽出するのであります。昔ながらの喫茶店にある名称の『ダッチコーヒー』とは水出し抽出のコーヒーであります。

では、何故この水出しコーヒー抽出がインドネシア発祥であったかを簡単にご説明致しますね。水出しコーヒーは、前途でも申しましたように『ダッチコーヒー』と呼ばれていました。現在でも、老舗などの喫茶店では水出しコーヒーのことをダッチコーヒーと表記して販売しているお店もあります。では、何故ダッチコーヒーという名称になったかをご説明しますね。

まず、「ダッチ」という意味ですがオランダという意味であります。16世紀頃からインドネシアは、オランダの統治下にあったが理由の1つといわれております。当時のインドネシアでは、独特な苦味が中心のロブスタ種のコーヒーが中心でありました。その独特なロブスタ種のコーヒーの苦味を軽減してマイルドにするために、様々な抽出方法が試されたようです。その中でも、円やかな苦味で美味しく飲める抽出方法として時間を掛けて水で抽出していく手法が採用されていくようになりました。

その他、水出しコーヒーの詳しい歴史背景や発祥のことなどについて下記リンクのブログ記事にも記載しておりますので、ご興味のある方は是非ご観覧下さいね。

 参照記事⇒「水出しコーヒーの発祥や由来の秘話について」

そのような歴史背景の流れから、水出しコーヒーは誕生して現在にも受けつがれているのであります。ただ、この水出しコーヒーはコーヒー豆の風味を誤魔化すために飲用するのではなく、水出しコーヒーの抽出原理を用いて作れば香りや味わいは自分好みのコーヒーになります。

そのようなことを踏まえた「コーヒー豆選び」や「コーヒー豆の挽き目」や「抽出レシピ」などをお伝えしていきますね。お湯で淹れるドリップコーヒーなどとは、また一味違うコーヒーを楽しめるので暑い時期にはオススメになりますので、是非ご参考に下さいね。

 参考リンク⇒「暑い時期におすすめなアイスコーヒーの飲み方や作り方について」

コーヒー豆を選ぶ

まずは、水出しコーヒーを作るためのコーヒー豆選びについてですね。このコーヒー豆選びが味わいや香りを決定づける要因になります。ですので、コーヒー豆選びは自分好みの味わいを知ってから選んでいくと良いと思います。

まずは「苦味」があるのか「酸味」があるのかを、選んでいきます。

『苦味が強いコーヒー』の場合・・・「深煎りのコーヒー豆」

『酸味が強いコーヒー』の場合・・・「浅煎りのコーヒー豆」

上記2つのどちらかを選択すると良いでしょう。この「苦味」か「酸味」を決定する要因とは別にコーヒー豆の品質が高くなっていくと「質感」「香り」「後口」などが個性があり感じてくるようになります。「質感」とは、甘さのあるトロリとした滑らかさであったり、「香り」とは、花やフルーツなどの甘さが漂う心地良さがあったり、「後口」とは、液体の残り香や甘味などが飲み込んだ後でも残り続けるようなものであったりとします。

私は、夏の暑い時期でのオススメなコーヒー豆は品質面ではすべてスペシャルティコーヒーランク以上のものであります。スペシャルティコーヒー以上の品質であれば、浅煎りでは果実のジュースのようなフレッシュさがあったり、深煎りではコクがある濃厚で甘さの広がるチョコのような風味があったりと、楽しみの幅が味わいだけでなく「香り」や「風味」などもあります。

このようなコーヒー豆選びに参考になる詳しい記事を下記リンクにも記載しておりますので、是非こちらも参照してみて下さいね。

 参照記事⇒「スペシャルティコーヒーの評価尺度や基準について」

 参照記事⇒「コーヒーの生豆の品質を知るためのカッピングとは」 

コーヒー豆の挽き目

コーヒー豆の挽き目は、コーヒー粉から液体にしていく際の抽出効率に影響しております。この抽出効率とは、コーヒー粉でいうと挽き目が細いと抽出液が濃くなります。逆に、コーヒー粉の挽き目が粗いと抽出液が薄くなります。

ちなみにコーヒー抽出での、注湯温度が高ければ高いだけ抽出効率が上がり、低ければ低いだけ抽出効率が落ちます。この抽出効率とは、「粉の挽き目」「抽湯温度」で大幅に変わります。このような、コーヒー粉から液体になる際の抽出効率については詳しく下記リンクにも記載しておりますので、ご興味のある方は是非ご参照下さいね。

 参考リンク⇒「コーヒー豆から液体になっていく抽出原理を基にした抽出理論のこと」

つまり、水出し抽出の場合は注湯温度が低い水ですのでコーヒー豆から溶解する酸味が少なくて、時間を掛けて溶解していくので甘味が増してきます。このコーヒー豆が深煎りであれば苦味成分も溶けだすことになりマイルドな苦味のコーヒーになります。

水出しコーヒーのメリットは、「時間を掛けて」「注湯温度が低い」ので基本的には抽出効率が悪くなるので、ストレスを掛けずにじっくりとコーヒーの甘味を落していきます。ですので、苦味の強いコーヒーはマイルドな苦味になり、酸味の強いコーヒーはキレのあるコーヒーになります。

そのような水出しコーヒーのメリット面を考慮してからの、オススメのブリューレシピを下記の項目に公開させて頂きたいと思います。是非ご参考にして下さいね。

水出しコーヒー器具別での適正なブリューレシピとは

水出しコーヒー抽出器具にも『浸漬式』と『透過式』に分かれます。この2パターンのどちらにもメリットとデメリットと思われる側面がありますので、比較しながら分かり易くお伝えしていきますね。

~~~『浸漬式』の水出しコーヒー~~~

◎メリット◎

1、味の再現性を狙い易い

2、単純な構造とレシピ

3、誰でも簡単に淹れれる

◎デメリット◎

1、時間が掛る

2、キレのあるコーヒーには向いていない

~~~『透過式』の水出しコーヒー~~~

◎メリット◎

1、香りも伴うコーヒーを淹れれる

2、風味特性を表現が出来る

3、抽出時間が早い

◎デメリット◎

1、濃厚でコクのあるコーヒー抽出に向いていない

2、抽出レシピの再現性が合わせにくい

 参考リンク⇒「コーヒー抽出にオススメの豆量や温度を踏まえた淹れ方について」

基本のブリューレシオは「コーヒー粉1:水18」

私は、コーヒー抽出をする際に一番最初に考慮するのはブリューレシオです。コーヒー粉と水の比率をどのようにして抽出するかを検討します。そのためには、そのコーヒー豆の品質を知らなければ予想も立てれません。私がお店のドリップコーヒーを淹れる際は・・・

【コーヒー粉1:水14】

・・くらいの比率で試します。お店のコーヒー豆では、豆20gに対して抽出量は200ccとしておりますが、注湯量は280ccくらいにしております。コーヒー豆は焙煎度合いにもよりますが多めにみて、1g=2ccの水分を保持します。ですので、ドリップした際には少しドリッパーにお湯が残る状態で落しきらずに引き上げをします。

ただ、このブリューレシオに関してはコーヒー豆のクオリティが高い状態のものとしますが、一般量販的なコーヒー豆であれば・・

【コーヒー粉1:水10】

・・ぐらいの比率で抽出していかないとエグ味や渋味などの雑味成分に繋がるものが、コーヒー液体に落ちてしまいがちになります。このようなことを踏まえてブリューレシオは決定していき、コーヒー抽出レシピの根本的な部分を考えていきます。

参考リンク⇒「プロ向けのコーヒー抽出原理を用いたコーヒー抽出テクニックについて」

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【浸漬式】水出しコーヒーポットで作る方法の場合

こちらの水出しコーヒーポットは、呼んで字の通り浸漬式コーヒーでの抽出なので、漬け込んでコーヒーの液体抽出を行っていきます。この水出しコーヒー専用ポットは、真ん中にストレーナーがありこの筒の中にコーヒー粉を入れて抽出をしていきます。だいたい1リットル用のサイズが主流になります。

では、簡単なオススメなレシピを記載しておきますね。

~~水出しコーヒーポット(1リットル用)のレシピ~~

豆:40g

挽き目:浅煎り(粗め)、中煎り(中挽き)、中深煎り(細め)

水量:1000ccくらい

抽出温度:常温

抽出時間:12時間くらい(1晩でもOK)

~~~

*このレシピはスペシャルティコーヒー豆以上のクオリティの場合*

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【透過式】ウォータードリップサーバーで作る方法の場合

前途で記載した浸漬式とは違い、こちらは透過式のコーヒー抽出になります。つまり、ドリップ抽出と同じ原理になります。コーヒー抽出の容量は同じく、真ん中のストレーナーにコーヒー粉をセットして水を上のサーバーに入れて抽出開始です。

こちらの、水出しコーヒーは前途で説明した浸漬式よりも素早く抽出することがポイントになります。私のオススメでは、約1時間くらいで抽出することが良いかと思います。そうすると、コーヒー豆の香りと味わいのバランスが絶妙なコーヒーに仕上がると思います。

では、オススメな簡単レシピを下記に記載しておきますね。

~~ウォータードリップサーバー(700cc用)のレシピ~~

豆:40g

挽き目:浅煎り(粗め)、中煎り(中挽き)、中深煎り(細め)

水量:750ccくらい

抽出温度:常温

抽出時間:1時間くらいの水流に設定

~~~

*このレシピはスペシャルティコーヒー豆以上のクオリティの場合*

まとめ

今回は、水出しコーヒーのことだけに集中してお伝えさせて頂きました。コーヒー抽出する際に、苦味が強く感じて飲みづらい方や酸味を円やかにしたいという方には、とてもオススメな抽出方法になります。

暑い夏の時期にも、飲み易くオススメな抽出方法にもなります。お湯で抽出するのとは違い、コーヒーの風味や味わいも長く保てるので作り貯めして冷蔵庫で保管して飲むのもいいですね。コーヒーには、様々な器具や抽出方法があります。下記リンクにも抽出方法別に記事を作成しておりますので、ご興味のある方は是非ご参考に下さいね。

 フレンチプレス⇒「フレンチプレスコーヒー器具の特徴や味わいの傾向について

 ネルドリップ⇒「ネルドリップコーヒー器具の味わいの特徴や傾向について」

 サイフォン⇒「サイフォンコーヒー器具を使用した味わいや特徴について」

 エアロプレス⇒「エアロプレスコーヒー器具の特徴や味わいについて」

当店では、上質なコーヒー豆を美味しく飲んで頂きたいので様々なコーヒー抽出のことについてお伝えしております。店頭でも、カフェやコーヒー豆ご購入の際に気軽にお伝えしておりますので、コーヒーのことでご質問がある際は是非お越し下さいね。当店の詳しいアクセスについてや地図は下記リンクバナーにクリックしてご参照下さいね!!

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