コーヒーのテイスティングで使われる用語の「カッピング」とは何か?

コーヒーカッピング
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皆さん、こんにちわ^^

熊本の珈琲豆専門店WATARUのわたるです。

本日は、皆様からの質問で多く寄せられているコーヒーカッピングについて記述させて頂きたいと思います。

コーヒーを学ぶ際に必須な項目の「コーヒーカッピング」とは

当店、熊本珈琲豆専門店WATARUが毎日行うのがコーヒーカッピングであります。

この作業をする際に来店者の方が・・

「何をしているのですか~?」

・・と訊ねられることが度々とあります。

当店では、コーヒーカッピングする定義を2つに分けております。

1、新入荷する際の珈琲豆のポテンシャルを計るために行うコーヒーカッピング

2、当店の店頭に並べるために風味と味わいが焙煎工程により表現の確認のために行うコーヒーカッピング

上記2つの理由が、当店熊本の珈琲豆専門店WATARUでのコーヒーカッピングを行う動機になっております。

当店熊本の珈琲豆専門店WATARUの過去ブログにも、こちらの風味を計るためのコーヒーカッピングのことについて記述しておりますので、そちらも併せてお読み下さいね。

↓↓カッピングに関するブログ記事について↓↓

「コーヒー焙煎後の風味についてのこと」

「スペシャルティコーヒーの風味やテイストを計るコーヒーカッピング基準のことについて」

「当店が関わるスペシャルティコーヒー対する想いとコーヒーカッピング評価について」

上記のブログ記事にも記載しておりますが、コーヒーカッピングとはポジティブ評価を点数に表してコーヒーの尺度を計るためにすることなのであります。

生産国では、品評会などで高得点などで評価されると価値が上がり生産者の方々も取り引きの基準の底上げが出来るので、カッピング技術は大事になってきます。

そこで、今回はこのコーヒーカッピングを当店が行っている上記の理由2つについて詳しくご説明させて頂きたいと思います。

素材(生豆)の評価を計るためのコーヒーカッピング

当店熊本の珈琲豆専門店WATARUには、まず1つめのコーヒーカッピング目的の素材の評価を計るためのコーヒーカッピング工程があります。

珈琲豆屋さんを業務で行っていると、日々に状態の良い珈琲豆との出逢いが大事になってきます。

例え、シングルオリジンで素晴らしい評価の珈琲豆があろうとも、実際に自分の手で焙煎してコーヒーカッピングしてみないと分からないことがあります。

それには大きく分けて2つの理由があります。

1、1つの農園でも広大で収穫される珈琲豆でもすべてが素晴らしい状態とは限らない

2、収穫年度が変わると同じ農園の珈琲豆でも状態は違うものになるので良いとは限らない

このようなことが起こってきます。

その他にも、新たなる風味の珈琲豆を探したり、出会ったりした際にも、自分の手で焙煎してコーヒーカッピングまでが必要になります。

すべてこの工程は、取り引き上で農園主やコーヒー商社との交渉材料として必須になってきます。

こうして、お互いに素晴らしい対価に見合う取り引きが出来るのであります。

特に、信頼関係で結ばれている農園の方や生産者の方々にはフィードバックすることによって更なる品質向上に繋がり、良質な珈琲豆を見合う対価で取り引きが出来るとお互いに成り立つことになります。

そうして、近年のコーヒーサイクルは素晴らしいものに成熟しつつあるのであります。

そのためにも、消費国にも生産国にも共通認識や共通言語が必要になるので、コーヒーカッピング工程は欠かせないものとなります。

当店も、この段階で私たちが想い描くコーヒーの基準であれば取り引きをさせて頂きます。

そういう意味でも、この段階のコーヒーカッピング工程はとても重要になります。

必須なスキルは「生豆の目利き」と「適正な焙煎技術」と「カッピングスキル」であります。

上記動画は、テストサンプルローストをディスカバリー焙煎機で行っているシーンです。

このプロセスは、あくまでもこの「素材=生豆」が持つ風味と味わいの評価を計るための焙煎工程であります。

素材の善し悪しを「焙煎」→「カッピング」によって見極めて導入するかを考えます。

焙煎工程により素材(生豆)の風味を表現が出来ているかのカッピング

そして、当店熊本の珈琲豆専門店WATARUに並ぶラインナップの珈琲豆を導入して焙煎豆を置く際に基準とするフレーバー&テイストが常時存在しなければなりません。

その際にお客様に味と風味を伝えるためのもので、当店には各珈琲豆毎にフレーバー&テイスト表のカードを置いております。

このフレーバー&テイストカードは、お客様に伝えるためのものだけではなく、私たちお店の味の指針でもあります。

ですので、当店のロースターはこのフレーバー&テイストカードで提示した味わいと風味を基準に焙煎をしていかなければなりません。

上記の焙煎動画シーンでは、焙煎工程に入る前に行うことがあります。

それは、焙煎計画をすることです。

焙煎計画をする理由は2つあります。

1、生豆の状態により最終目標が変わるから

2、環境温度・湿度で熱の入れ方や温度プロファイルが変わるから

上記2つは、全く同じの瞬間は無いので焙煎前から傾向と対策を踏まえて焙煎計画を立ててから、目標のフレーバー&テイストに近づけるような焙煎工程を行っていきます。

そして、その焙煎工程を経てからの答え合わせの手段が「コーヒーカッピング」になります。

答え合わせの指針は2つあり、1つは当店のフレーバー&テイストカードに掲げている通りに表現が出来ていること。

2つ目は、焙煎工程により素材の風味を活かしたコーヒー焙煎豆に仕上がっていること。

この2つはとても重要なことで、当店のコーヒー焙煎の考えは今だけ美味しいコーヒーが出来れば良いと思っているのではなく、この美味しい基準のコーヒーを持続性のあるものにも仕上げ続けていかなければならないミッションもあります。

私個人で言えば、もう何万バッチも焙煎をしておりそのすべてのデータは残し続けております。

珈琲豆は生鮮食品と同じく、環境は変わり続けるので、方程式に当てはまる数字は無限大に広がります。

ただ、ある一定のパターンがあるので経験とセンスは必須になります。

そうして、当店基準の答え合わせをするためにコーヒーカッピングスキルは磨き続けております。

このカッピング基準は、日本スペシャルティコーヒー協会などのコーヒーカッピング評価点数などもあり、その組織や考え方で評価基準も変わります。

日本スペシャルティコーヒー協会のカッピング基準とは

海外の団体などでも、スペシャルティコーヒーの基準は変わりますが、日本の文化や風土を考慮して作られた基準が最も親しみやすいとは思いますので、ここでは日本スペシャルティコーヒー協会基準でお伝えさせて頂きますね。

まず、言葉の定義でいうと・・

『消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。

風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。

カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆(種子)からカップまでの全ての段階において、一貫した体制・工程・品質管理が徹底していることが必須である。(From seed to cup)』

・・という表現でまとめられております。

この表現も捉え方や見方で変わってきますので、共通認識を基に語っていくためにカッピング評価点数をつけて合計点数で価値を決めていきます。

その具体的に点数で表すカッピングフォームのご説明を致しますね。

評価対象とされている項目は8種類ありますので、1つづつご紹介致します。

1、フレーバー(Flavor)

スペシャルティコーヒーとコモディティコーヒーを区別する重要な項目になります。

味覚と嗅覚の組み合わせでのカップテストの項目で、口と鼻が繋がる辺りに霧状に液体を啜って確認します。

口から鼻に抜けていく風味を確認します。

栽培地域の特性、Terroirが正しく表現されているかをチェックします。

そのコーヒーが栽培地域特性、Terroirが表現できているかを確認する項目になります。

2、後味の印象度(Aftertaste)

コーヒーを飲み込んだ後の「口に残るコーヒー感」が、甘さの感覚で消えて行くのか、あるいは刺激的な嫌な感覚がにじみ出てくるのかを判定する項目になります。

3、酸の質(Acidity)

酸度の強さを計るのではなく、酸の質を評価する項目になります。

良質な酸味は、コーヒーに生き生きとした印象度を与えます。

明るく爽やかであり、繊細な酸味の質がどれだけあるかを評価対象にしております。

4、カップのきれいさ(Clean cup)

この項目はコーヒー液の品質では基本的なポイントになります。

カップの液体が「汚れ」「風味の欠点・瑕疵」があるとコーヒーの栽培地域特性である「Terroir」が、はっきりと感じにくくなってしまいます。

コーヒー液体の透明性があるかを判定する項目になります。

5、口に含んだ質感(Mouthfeel)

口に含んだ質感を、粘り気・密度・濃さ・重さ・舌触りの滑らかさなどを評価する項目になります。

6、甘さ(Sweetness)

コーヒーチェリーが収穫された時点で、熟度が良く、熟度がどれほど均一であったかに直接関係する甘さの感覚をチェックする項目になります。

7、ハーモニー(Harmony)

コーヒーは風味の調和が取れているかをチェックする項目になります。

8、総合評価(Overall)

最後のこの項目はカップ評価する主観的であり、好みが入る項目になります。

まとめ

コーヒーカッピングの基本は、どこの国も団体もほぼ近い感覚はありますが、厳密にいうと定義や感じ方の部分は異なる部分もあります。

コーヒーカッピングは、当店熊本珈琲豆専門店WATARUみたいに仕入れ基準と品質基準で計るお店は沢山あると思います。

この部分を忠実にしておくと、当店にご来店して頂ける皆様に的確な情報とご家庭での淹れ方のコツに繋がることをお伝え出来ます。

あと、当店とパートナーシップをして頂いているお店などにもクオリティを落とさずに提供し続けることが出来るのだと感じております。

是非、皆様も当店熊本の珈琲豆専門店WATARUにお越しの際はコーヒーカッピングの世界をお楽しみ下さいね。当店ホームページには、コーヒー教室やコーヒーレッスンなどの詳しい情報も記載しておりますので、ご興味のある方は是非ご観覧下さいね。

  参考リンク⇒「熊本コーヒー焙煎研究所わたるのホームページ」

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