皆さん、こんにちわ!
コーヒー研究所WATARUの所長わたるで御座います。
本日は、コーヒー栽培の歴史を紐解いていきたいと思います。
まず、コーヒー豆とはコーヒーの木の実の中にある種子のことです。
コーヒーの木は、栽培を始めてから約2~3年でジャスミンのような香りのする白い花をつけるようになります。
受粉後数カ月で実が大きくなりはじめ、最初は固く緑色だった実が次第に熟して真っ赤になります。
熟れた実は、色や形がサクランボに似ていることから「コーヒーチェリー」と呼ばれるようになりました。
そして、このコーヒーチェリーの中に入っている種子がコーヒーの生豆になります。
アカネ科コフィア属の常緑樹である「コーヒーノキ」の果実、コーヒーチェリーに含まれる種子が、コーヒー豆と呼ばれております。
日本で飲用されているコーヒーの品種は大きく分けて2つあります。
アラビカ種とカネフォラ種といいます。
通常に飲まれているのはアラビカ種の方です。
今回のブログ記事内容は、この普段飲用されているアラビカ種の祖先ティピカ種の商業的栽培に始まった歴史と流れをご説明させて頂きたいと思います。
コーヒー豆の商業的栽培の始まりは「イエメン」「エチオピア」から
コーヒー豆が発見されて飲用され始めたのは、エチオピアでコーヒーの商業的栽培はイエメンから始まったようです。
そして、このエチオピアとイエメンが15世紀半ばから、モカの東の山岳地帯で始まりました。
それ以降、18世紀初頭まで250年もの間は、イエメンとエチオピアによってコーヒー栽培を独占していたようです。
ちなみに、皆さん耳にしたことがある「モカ」という名称は積出港の名称がモカ港というのが由来であります。
そして、「モカ」という単語はコーヒーの代名詞で使われることが多くなったのです。
まず1616年にオランダ東インド会社がモカに入り、アステルダムにコーヒーを輸送します。
この出来事がヨーロッパとモカとの直接取引の始まりになり、17世紀後半ヨーロッパのコーヒー需要が増大すると、オランダはモカから定期的にコーヒーを輸入するようになりました。
その後、1658年にオランダがモカからコーヒーの苗木を持ち出して、スリランカでコーヒー栽培を成功させました。
そして、ジャワ島にもコーヒー苗木を持ち込み移植に成功しました。
1706年にジャワ島からアステルダム植物園に一本のコーヒーの苗木が送られて、これがその後のカリブ海や中南米一帯に広まりました。
これが現在も最も高貴な品種とされる「ティピカ」の祖先になってようです。
コーヒー豆の品種「ティピカ種」のルーツと歴史
その後、1714年にはコーヒーの木はルイ14世に献上されます。
そして1723年にはパリ植物園で育ったコーヒー苗木をフランスの海軍士官ガブリエル・ド・クリューが譲り受け、フランス領のマルチニーク島に移植に成功したようです。
マルチニーク島から同じくフランス領のグアドループに、1730年にはハイチにコーヒー栽培が広がっていきます。
それから「ジャマイカ」(1730年)→「キューバ」(1748年)→「カリブ海の島々」→「コスタリカ」(1774年)→「ベネズエラ」(1784年)→「中南米諸国」へとコーヒー栽培が広がっていきました。
その中のハイチは、18世紀半ばでジャワを抜いて世界最大のコーヒー生産国に成長しました。
上記に記載している、フランスの海軍士官ガブリエル・ド・クリューがマルチニーク島に移植した1本のコーヒーの苗木がカリブ海や中南米のコーヒーのルーツになったようです。
そして、現在でもジャマイカを初めとしたカリブ海域ではティピカ種が栽培されております。
まとめ
コーヒー豆の品種でティピカ種は、今でもありアラビカ種の中では最も古く歴史があり、綺麗な酸味と際立った風味が特徴的な味わいになります。
ただ耐病性も低くとても育てにくく、収穫量が極めて少ないのです。
そういう理由で、このティピカ種は生産性が低く品種改良の対象となってしまっているのです。
コーヒーノキのアラビカ種は、香りや風味が際立って素晴らしい半面、耐病性が低く育てれる環境がスゴク繊細な一面があります。
そのためコスト高になったり、収穫量が少なくなったりと不安定な要素が多々あります。
コーヒー栽培の管理に人が沢山要する部分や、安定した環境のため導入設備が多くなったりと安定した品質高く収穫量を確保するためには必須な部分が多くなります。
ですので、コーヒー豆は歴史と共に年々と単一品種ではなく交配させて互いのメリットを支え合うようなコーヒー栽培の在り方が増えてきました。
コーヒーの風味や香りと、耐病性や収穫性やコスト面のバランスを考慮してコーヒー栽培の歴史は繰り返されているのであります。
少しづつ広がったコーヒー栽培の技術も、その土地での農産物として品質面とコスト面のバランスを考慮しながら、これからも品種改良を繰り返していくのですが、地球自体も温暖化が進み現在のコーヒーベルトも徐々にズレいくと予想されております。
ただ、1つ言えるのは一昔前と比べコーヒー産業は年々と品質面に大きくシフトしてきているのだと思います。
その品質面にこだわる分だけ必要な要素の「From Seed to Cup」の概念の想いを理念にすればするだけコーヒーサイクルも素晴らしいものが出来上がっていくのだと感じます。
皆さんも、このコーヒーサイクルでお悩みの方がいらっしゃれば、当店に気軽にご相談下さいね。
上記動画は、エチオピア産のスペシャルティコーヒー焙煎動画シーンです。
文明が発達するまでは、フライパンみたいな調理器具で焙煎しておりましたが、現代は上記のようなコーヒー焙煎機による焙煎工程を経て美味しく飲めるコーヒー豆に仕上がります。
コーヒー豆も品種などで大きく風味や味わいが変わりますので、その都度で私たち焙煎人は焙煎プロファイルを計画してコーヒー焙煎をして、そのコーヒー豆にとって最良の風味を最大限に引き出すことを行っております。
その中でも、エチオピアは唯一無二の風味と味わいになります。
当店にも、エチオピア産は2種類ありますので是非ご来店の際にはチェックしてみて下さいね。当店のホームページには、コーヒーに対しての向き合う気持ちやコーヒーのことについても掲載しておりますので、お時間がある方は是非ご観覧下さいね。
参考リンク⇒「コーヒー焙煎研究所わたるのホームページ」
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