ハンドドリップコーヒー競技会のJHDC2019予選会に参加しました

JHDC2019
Pocket

皆さん、こんにちわ^^

コーヒー焙煎研究所わたるのWATARUです。

先日、開催された【ハンドドリップコーヒー競技会のJHDC2019予選会】に参加した際のことについて記述させて頂きたいと思います。

ご興味のある方は、是非最後までお読みくださいね。

目次

ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ(JHDC)とは

今年も、去年に引き続きコーヒーのハンドドリップの競技会の、ジャパンハンドドリップチャンピオンシップに参加してきました。去年は、私はハンドドリップ競技本番中に気を失って倒れて救急車に運ばれて、大会側にご迷惑をお掛けしたこととチームWATARUメンバーに迷惑を掛けちゃって散々でありました。去年の教訓を活かして、1年掛けて体質改善を行い身体も心も万全に本番を迎えることが出来ました。

  参考リンク⇒「JHDC2018予選会に参加してきました」

まず、このジャパンハンドドリップチャンピオンシップについてご説明させて頂きたいと思います。毎年、進化しつづける日本独自のコーヒー競技会のハンドドリップコーヒーチャンピオンシップであります。ルールは至ってシンプルで、競技者は同じ焙煎豆を使用して抽出器具をルールの規定内のものを使用して、決められたスコアシートで競われます。

ただ、このハンドドリップコーヒー競技会はシンプルでありますが、テクニカルとセンサリーの2つの側面に得点があり美味しく淹れつつプロの所作を魅せつつ制限時間内に提供していかなければならないので、熟練した経験が無ければ勝ち上がっていくことが出来ない競技になります。

そして、まず本選の前に予選で全国大会に勝ち上がる人を振いにかけていきます。今年のJHDC2019の全国での参加人数は224名でありました。この中から14名だけが、東京ビックサイトの舞台で決勝で競って日本一を決めていきます。

JHDC2019その1

JHDC2019で評価されるセンサリーとテクニカルとは

まずは、おおまかなルールのご説明をさせて頂きますね。1つの会場で2ブロックで総勢32名の競技者がトーナメントを行い、1ブロック1名が決勝大会に勝ち進みます。予選会では、競技時間は10分間で、JHDC側が提供するコーヒー豆を使用して、2つのサーバーに異なる量を2回の個別での抽出を行います。

その抽出液量が異なる2回の個別抽出とは、A抽出とB抽出で分けて判断されます。このA抽出とは、150ml以上200ml以下のコーヒー液量のものとしてます。そして、B抽出とは300ml以上400ml以下の抽出液のことであります。この異なる2回個別抽出のA抽出とB抽出には、テクニカルとセンサリーのジャッジをされます。

まず、このA抽出とB抽出は規定量であるのことが絶対条件でありますが、提供されるコーヒーサーバーには抽出液体量のメモリがないので目視もしくは計量などで、注ぎ分けないといけません。このプロセスは、普段の業務内で行う際には無い部分でもあるので、長年の経験や培ったものがなければ抽出量オーバーになったり、抽出量に達しなかったりとすることがあります。

次に、センサリージャッジは「均一性のある液体」と「5つのセンサリーポイント」を得点で優越を決めていかれます。まず「均一性のある液体」とは、AとBの抽出液の「香味」「質感」「あと口」「バランス」の4つのポイントが同一であるかをジャッジされます。そして、B抽出のコーヒー液体の「香味」「質感」「あと口」「バランス」「総合」の5つのセンサリーポイントをジャッジされます。

  参考リンク⇒「JHDC2017予選会に参加しました」

今年のJHDC2019は無事に最後まで元気にやり尽くしました

去年は、私は皆さんに多大なご迷惑をお掛けしてしまい、ハンドドリップの本番競技中にぶっ倒れてしまいました。。気がつけば病院のベットの上でした。倒れる寸前まではギリギリ記憶があったのですが、最後はドリップケトルを持ったままぶっ倒れて気絶しちゃいました。

今年のテーマは、やりきることと倒れずにコーヒードリップに集中することでした。今年は、思いのままぶっ倒れずにやりきりました。まぁ、予選は勝ち上がれずに悔しい思いはしましたが良い勉強になりました。その一日の流れをお伝えしたいと思います。

まず、今年は去年のJHDCとは違いは持ち込み器具がなく、すべてJHCD側が準備するスポンサー器具のみで競い合う、より公平性のある大会ルールになっておりました。課題コーヒー豆は、例年通り競技会の前ミーティングで発表されました。

今年の課題豆は「インドネシア リントンニフタ地区のマンデリンの中浅煎り」でした。当店で、使用しているマンデリンに近いコーヒー豆でもあったので、想定をした練習はしておりました。ただ、1つ想定の範囲外であったのは、予想以上に浅煎りであったことでありました。

もともと、このインドネシアのリントンニフタ地区のマンデリンは他の豆よりも密度がなく軽いので、ドリップする際に吸収しやすく豆も浮かび上がり易いので難儀ではありました。つまり、抽出濃度を上げようとするのであれば湯線は細めでじっくりとドリップしてあげなければなりませんが、このマンデリンは濃度を上げ過ぎるとネガティブさを伴った重めなアーシーさが際立ってしまうのです。

さらに、中浅煎りなので明るい酸とポジティブなアーシーな風味のバランスを抽出液に落すのは、たまたまでは出来ません。狙って知った上での、注湯コントロールでなければなりません。それだけではなく、挽き目や温度なども狙っていかなければなりません。そして、私が今回選択したコーヒーミルは「カリタ製ナイスカットG」でしたので、AとBの挽き目をズラらしてテイスト調整が難しかったので、挽き目は同じにしつつ注湯や温度でコントロールをしました。

JHDC2019その3

今回のJHDC2019予選会での抽出レシピや感想は

今年は、朝からの課題豆発表後から協議まで1時間ちょっとくらいはあったので、軽くレシピを考えて望みました。この予選会の1回戦は、最初に15分のリハーサルのあとに競技時間が10分あります。課題豆は、リハーサル直前に250gづつ頂けます。その250gをリハーサルと本番で使用出来る量になります。

~~リハーサルでのA抽出とB抽出のレシピ~~

コーヒー抽出器具

ドリッパー=カリタウェーブドリッパー185

ケトル=ボンマック ドリップポットPro

「A抽出」のリハーサルレシピ

コーヒー豆量=23g

挽き目=6.5(ナイスカットG)

蒸らし温度=93℃

注湯温度=83℃

注湯量=260cc

抽出量=170cc

抽出時間=1分20秒くらい

「B抽出」のリハーサルレシピ

コーヒー豆量=37g

挽き目=6.5(ナイスカットG)

蒸らし温度=93℃

注湯温度=83℃

注湯量=470cc

抽出量=340cc

抽出時間=1分45秒くらい

リハーサル後の抽出の感想

リハーサルでは、AとBの抽出液を淹れてみました。濃度計で計測して、テイストを確認してみると、Bの濃度感がなくテイスト自体はAのバランスの方が良かったので、B抽出レシピを微調整しました。

テイストは、予想以上に酸味を多く感じるテイストであったので甘さと風味にフォーカスするべきであると感じて湯線と抽出時間と注湯コントロールに意識して本番のドリップをすることに決めました。

本番のドリップの手応えと感想とは

リハーサルのことを踏まえて、B抽出のレシピを微調整をして実行がバッチリと出来ました。今年はトラブルすることもなく、ワクワクしながら楽しんでドリップ競技を終えることが出来ました。ただ、本番は様々なアクシデントがあり、それも含めて楽しく勉強させて頂きました。

本番後は、他の競技者の方々のテイストも味見することが出来ました。自信満々でしたが、本番は運も実力のうちで、見事に予選負けでした。。色々と勉強することと課題が出来て、また来年が楽しみになりました。

まとめ

今年もチームWATARUの皆で、練習をしたり研究をしたりして切磋琢磨出来て、少しまたコーヒーを知ることが出来ました。何よりも、大事な仲間たちとコーヒードリップ競技を楽しむことが出来、負けた悔しさがありますが、来年の課題と楽しみが増えて更にコーヒーラボに力が入ります。

そして、先日コーヒー競技のジャッジによる採点が送ってきました。とても参考になり、まだまだドリップの奥深さに感銘を受けました。来年はジャッジ側で学んでみたいことがあったのですが、まだまだプレイヤーでやり残したことがあるので、しばらくはプレイヤー側で楽しみながらコーヒーラボをしていきたいと思います。

今回も、関わって頂いたメンバーや関係者の皆さま、大変お世話になりました。そして、ありがとうございました!!!また、来年(笑)

コーヒー焙煎研究所わたるのアクセス地図や詳しい情報ページはこちら