エアロプレスコーヒー競技会「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP2019」(JAC)に出場してきました

エアロプレス競技会
Pocket

皆さん、こんにちわ^^

コーヒー焙煎研究所わたるのWATARUです。

先日、エアロプレスコーヒー抽出の日本一を決定する競技会の「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP2019」の福岡予選に参加してきました。

その際のことを備忘録ブログとして、詳しく記載していきますのでご興味のある方には、とても有益な情報となりますので是非最後までご観覧下さいね。

エアロプレスコーヒー抽出の日本一を決定する「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP」とは

まず、エアロプレスコーヒー競技会「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP」についてお伝えしていきますね。このエアロプレスコーヒー競技会は、様々なコーヒー競技会と比べると自由度が高い競技会であります。それは、あまりルールとするものがないことであります。

例えば、私が先日出場した「ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ」(JHDC)では、センサリーとテクニカルにジャッジの方がいらっしゃってて、その決められたルールの中で競技に対しての点数などが決定されるのであります。そのルールに従わない場合は、失格であったり減点であったりと厳しい条件があります。

その本質は、プロとしてのコーヒーの在り方などを背景に考慮されている部分があります。ですので、そのルールを守りながら味作りなどを決められたスコアシートでの基準で争われていきます。ある意味分かり易くて指針があるので、プロやセミプロの方などが参加者では多くいらっしゃいました。

  参考リンク⇒「ハンドドリップコーヒー競技会のJHDC2019予選会のことについて」

そして、一方このエアロプレスコーヒー競技会「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP」ではルールという概念があまり存在しません。このエアロプレスコーヒー競技会の大会ルールは以下のとおりになります。

エアロプレス競技会8

「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP」の大会ルールとは

簡単に「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP」のルールをまとめると以下のようになります。

1、競技は基本的に3人1グループでトーナメント戦を行います
2、Aerobie社製のエアロプレスコーヒー器具を使用すること
3、使用できる原料は水と競技用コーヒー豆のみ(それ以外の添加は認められません)
4、使用するフィルターは、紙/金属/布などすべてのタイプ使用可能です
5、競技者はケトル、スケール、グラインダー、水、その他様々な道具を持ち込み可能です
  (大会側からはWilfaグラインダーとBonavitaケトルの貸出もあります)
6、ジャッジへ提出するコーヒーは最低150ml以上必要です
7、制限時間8分以内にコーヒーを提出すること

以上が守られなかった場合はいずれも失格となります。このような簡単でシンプルなルールがエアロプレスコーヒー競技会にはあります。ですので、参加者はコーヒーのプロや専門店スタッフだけでなくコーヒーを愛するコーヒーラバーや趣味でコーヒーを淹れる人など、多様性のある方々で争われる競技になります。

このような自由度が高い部分もエアロプレスコーヒー競技会の魅力ではあります。集中するのは、自分が美味しいと感じるエアロプレスで淹れたコーヒー作りのことだけです。基本的にエアロプレスコーヒー器具自体もシンプルな構造なので、迷うことなくプレスを行いコーヒー抽出が手軽に簡単に出来ちゃいます。

  参考リンク⇒「エアロプレスコーヒー競技日本一決定戦「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP 2017」の決勝ラウンドを観戦してきました」

味の評価を行い勝者を決定するジャッジもシンプルであります。以下にジャッジについてもまとめてみました。

エアロプレス競技会2

「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP」のジャッジについて

エアロプレスコーヒー競技の勝者を決定するジャッジも、ルール同様にシンプルであります。以下に「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP」のジャッジについてもまとめてみました。

1、提出されたすべてのコーヒーはブラインドカッピングでジャッジします
2、スコアシートなどは使用せず、3人のジャッジが「一番美味しいと思うコーヒー」を相談無しで決定します
3、ジャッジングタイムは2分間で、その後3カウントで一斉にカップを指差して、次のラウンドへ勝ち進むコーヒーが決定します
4、ジャッジの判定が3つに分かれたときは、ヘッドジャッジの判断を仰ぎます
5、カップが決定したらMCがカップを持ち上げ、底に書かれた勝者の名前をアナウンスします

この繰り返しでトーナメントが進んでいき、一番美味しいコーヒーをいれた人が決定していくという、シンプルなジャッジでもあります。このエアロプレスコーヒー競技会には、スコアシートが存在しないことも単純でありながら、味作りに迷いが生じてしまう部分でもあります。ルール上では、自分自身が美味しいと感じるエアロプレスコーヒーを抽出することなのですが、競技なので勝ちたい欲もあるので、コーヒー抽出のプロセスも単純でありながら複雑になっていってしまいます。

エアロプレス競技会5

「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP2019」福岡予選の流れ

まず、今回の「JAPAN AEROPRESS CHAMPIONSHIP2019福岡予選会」は朝10時に集合して競技者受付や課題豆の発表などがありました。開催会場は、福岡COFFEE COUNTY Kurumeで雰囲気も抜群な競技会場でありました。

まずは、課題豆をカッピングタイムでした。事前に課題豆は発表があっておりましたので、近いクオリティの焙煎豆で調整はしておりました。ただ、課題豆もどのようなプロセスで焙煎度合いの豆を使用するかは直前まで知らされておりませんでした。

発表直後に、まずは課題豆の焙煎度合いやドライの香りをチェック致しました。私が想定して焙煎していたものよりも焙煎度合いが深く感じました。そして、お湯を注ぎブレークを開始しました。香りは、香ばしい甘さを感じ、予想していたものよりも華やかさはなく感じました。

そして、実際にカッピングをして液体の様子を伺いました。全体的には、重たくどっしりとした印象の甘さやフレーバーに感じました。その瞬間から頭の中には、レシピが構築されていって1人30分のリハーサルタイムで色んな検証を行うことを想定していきました。

私が、実際にリハーサルでチェックした項目は以下になります。

1、「70℃」「80℃」「90℃」の温度帯で、コーヒー豆から溶解された液体の質のチェック

2、粒度を想定して2パターンのエアロプレスレシピを抽出して液体の状態をチェック

3、抽出したエアロプレスコーヒーの液体の冷めゆく状態と温度帯での抽出液のチェック

上記3点に絞り、リハーサル30分は使い切りました。あとは、本番までに実際に調整レシピを構築しておりました。

いよいよ本番で構築したエアロプレスレシピでコーヒー抽出

朝10時に会場入りをしてリハーサルが14時40分くらいで、本番が夕方18時くらい開始でした。会場はオーディエンスで満員状態で熱気が溢れておりました。その中、ちょっとクタクタではありましたが、リハーサルで試したことを本番で改良したレシピでエアロプレスコーヒー抽出を行ないました。

このコーヒー焙煎の課題豆と出会ってまで数時間でしたが、バッチリと予想以上に狙ったベクトルのコーヒー液を抽出することが出来ました。私が狙って抽出したのは、明るさと酸の質をフォーカスしつつ充分に甘さを残しクリーンカップでありながらアフターテイストも残り続けて素晴らしい余韻があるコーヒーの液体でありました。

ただ、結果は他の競技者のコーヒーカップを指差されて負けちゃいました。まぁ、自分自身の中では素晴らしいカップを提供出来たので、良しとしておりますが、やっぱり悔しさが半分ありました。ただ、すべての競技者のコーヒーの液体を試飲が出来たので、大変勉強になりました。

どのカップのコーヒーも、考え尽くしてレシピを作り味作りをなされているエアロプレスコーヒーであることは間違いなかったです。そのすべてのコーヒーは、独創的でありながらユニークであり個性もあって感心致しました。

そのあとも、控室などで競技者同士でお互いを称え合いコーヒー談義に花が咲きました。その中で、大変勉強になることも多くあり、とても充実したエアロプレスコーヒー競技会でありました。

まとめ

コーヒー競技のルールが少なく自由度が高いので、コーヒーの個性的な味わいや独創性のあるレシピなどが沢山あり、コーヒーの概念を打ち破るような発想も多々あり、良い刺激であり沢山実りのあるコーヒー競技会でした。

このような、コーヒーを自由な発想で楽しく競い合うことも、コーヒーの世界ならではの楽しみであると実感致しました。あと、今回はエアロプレスコーヒー競技会での課題豆のあまりはお土産に持って帰ってきておりますので、ご興味のある方は店頭スタッフにお尋ね下さいね。

その大会でのレシピでエアロプレスコーヒー抽出も致しますので、是非ご賞味下さいね。あと、また来年も出場してみたい楽しくテンションが上がるコーヒー競技会でした。関わって頂いた皆様、ありがとうございました!!!

コーヒー焙煎研究所わたるのアクセス地図や詳しい情報ページはこちら