皆さん、こんにちわ^^
コーヒー焙煎研究所WATARUの所長のわたるです。
本日は、備忘録として今年の春に開催されたJHDC2017の予選会での参加したときの気持ちや状況などを記事にしてみます。
毎年、スペシャルティコーヒー協会様の主催で開催されるジャパンハンドドリップチャンピオンシップに参加してきました。
私の地区は九州ブロックでしたので会場の博多まで足を伸ばし行って参りました。
去年までは、観戦していたのですが今年からは自分自身のコーヒーに対する挑戦と学びのために参加することにしました。
目次
ハンドドリップの日本一を決める競技会に参加してきました
私はコーヒー歴が今年で15年になります。
コーヒーで最初に関わり覚えてやり始めたのが「ハンドドリップ」でした。
考えて行えば行うだけ、味が多彩に変わり美味しさの感じ方も変わることに感動を覚えておりました。
その当時はガムシャラに抽出理論なども考えずに、美味しくな~れ!!・・と思いながら抽出をしておりました。
今、考えてみると無謀でありましたが、それもまた良い経験だと思います。
さて、まずはハンドドリップとは何??・・みたいなところから簡単に説明致しますね。
コーヒー抽出方法の1つである「ハンドドリップ」とは何?
以前も、様々な抽出方法の紹介をする記事ではお伝えしましたね。
そちらの記事も併せてお読み頂けると全体像が分かり易いと思います。
「コーヒーを淹れるための様々な抽出方法」の記事です。
コーヒー抽出には、大きく分けて2つの方法があります。
1つめは、浸漬法です。
私たちが、焙煎後に風味やテイストチェックを行う方法がこの浸漬式での抽出方法です。
単純にコーヒー粉にお湯を浸けて抽出する手法です。
コーヒー粉に含まれる成分をダイレクトに液体にすることによって、善し悪しを知ることが出来るので焙煎師などには必須な抽出の手段であります。
コーヒー生産農家なども品質チェックのために使用することがあります。
そして、近年はスペシャルティコーヒーのような栽培・収穫・精製・選別・輸送などを一貫して良質な状態で行う生産国や農家が増えてきましたので、あとは適正な焙煎を施せば浸漬式コーヒー抽出の方がすべてを味わえるので、使用するコーヒー専門店も増えてきております。
良質なコーヒーは余すことなく美味しく抽出が出来るのも、近年の良質なコーヒー生豆を生産して頂いている方々のおかげであります。
そういう意味でも、コーヒー抽出方法が多様化してきているのも良質な生豆が存在するからでもあります。
そして、もう1つの抽出方法が透過法であります。
透過法は、フィルターになるものを通して抽出する手法です。
その1つがドリップ式コーヒー抽出になります。
このドリップ式抽出方法は、単純なようでとても奥が深いのです。
ドリップ式コーヒー抽出にも様々な種類や器具があります
ドリップ式コーヒー抽出では、大きく分けるとフィルターの素材での分類があります。
「ネルドリップ」=布
「ペーパードリップ」=紙
「金属フィルター」=金属
・・など3種類があります。
この材質の違いでコーヒー粉から落ちる抽出液の成分が変わります。
抽出液成分が変わると、もちろん味わいも大きく変化してきます。
例えば、この中で一番コーヒーの味わいをダイレクトに抽出するのは「金属フィルター」です。
「紙」や「布」と違いフィルターが無い状態でのドリップですので、コーヒーオイルや微粉末なども抽出します。
コーヒー液の質感は、ざらざらとした口当たりになりますので、好き嫌いの好みが分かれる抽出方法だと思います。
次に「ネルドリップ」ですが、こちらは素材が布で作られたドリッパーなので上手に落していくと、滑らかな口当たりでやみつきなる人は多くおられます。
ただ、ネルドリップでの抽出はリズム的にいえば過抽出にならざるを得ないところがあります。
口当たりはシルキーで滑らかですが、透明感のあるクリーンカップな液体は作り難い側面がありますので、スペシャルティコーヒーのようなフレーバーが充実したコーヒー豆には不向きと言われることが多くあります。
そして最後に「ペーパードリップ」ですが、こちらの紙で抽出する方法が巷では一番普及しているのではないでしょうか。
一番のメリットは、ペーパーは使い捨てが出来る部分があることだと思います。
実用性を抜きにして、テイスト的な側面でみると透明感のあるクリーンカップな液体を抽出しやすいので、コーヒーの要の風味特性などを感じやすくしてくれる部分は大きくあるように思います。
ただ、近年のペーパーフィルターは更なる進化を続けております。
実は、そんな更なる進化を続けているペーパーフィルターでの抽出を競い合うのが『ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ』なのであります。
JHDC(ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ)とは
コーヒー専門店から各家庭まで、日本で最も普及して親しまれている抽出方法の「ハンドドリップ」に特化した競技会になります。
審査基準は大きく分けて2つあり、「テクニカル」「テイスト」のポイントになります。
「テクニカル」とは、150ml以上200ml以下(抽出A)と300ml以上400ml以下(抽出B)の2つの抽出量と衛生的かつ適切なコーヒー器具の使用をしているかの審査であります。
「テイスト」とは、2つの抽出の均一性(質)と、抽出Bのコーヒー味覚審査であります。
そして、コーヒー豆は当日の競技前に発表されます。
コーヒー器具などは、大会事務局が指定したものだけを使用することがルールであります。
味覚審査のジャッジポイントも毎年異なっており、使用する器具は変えてレシピも考えなければなりません。
今年のスコアシートは5つのポイントがありました。
この部分は事前に分かるので、競技者の方は使用する器具やシュミレーションはある程度は計画してきます。
ただ、肝心なコーヒー豆は当日に発表されます。
コーヒー豆だけでなく焙煎度合いなども、その発表時に分かりますのでコーヒーの見識や経験などが必要になってくるのであります。

JHDC(ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ)に参加して感じたこと
去年までは観戦していたのですが、今年からは競技者として日頃から培っているコーヒーの器量を試してみたくて参加してみました。
結果からいうと、参加して沢山のことを学ぶことが出来ました。
本番の日まで練習は全く出来なかったのですが、前日からレシピ作りから真剣にハンドドリップコーヒーに向き合い見えてくるものが沢山ありました。
スコアシートなどからみても、私が挑もうとしていたウェーブドリッパーは不向きだと思いましたが、敢えていつもの自分の使用する器具で挑戦してみました。
1回戦予選は見事、最高得点で通過が出来ました。
地区予選決勝では、あと一歩まで及びませんでした。
ただ、得るものは大きくあり、参加して良かったと感じました。
後日、SCAJさんから送ってきたスコアシートの詳細なども大変勉強になり、また機会があれば参加してみようと思いました。
最後に、短い動画ですが私の勇士をご観覧下さいね!!