皆さん、こんにちわ!
コーヒー焙煎研究所WATARUの所長のわたるです!!
毎日が猛暑で暑いですね~~。
クーラー、扇風機、冷たい飲み物、、欠かせませんね~。
当店は、コーヒー専門店ですので、当然コーヒーを求めてご来店される方がほとんどです。
そして、最近は特にアイスコーヒー用のコーヒー豆を求めて来店頂きます。
その方々は、ほとんどの方はご自宅でホットコーヒー等をハンドドリップなどの淹れ方で抽出されておられます。
ただ、皆さん口を揃えて・・
「アイスコーヒーを淹れる際は、豆はどのくらいで、どうやって淹れていいか分からない!!」
・・と仰る方が多くいらっしゃいます。
そして、その皆様からの要望でアイスコーヒーの作り方のコツ教室を開催することになりました。
目次
コーヒー焙煎研究所わたる主催のアイスコーヒー教室開催!!
アイスコーヒーを作る際に厳密にルールはありません。
ただ、自分が好きな味わいに沿ったアイスコーヒーは作りたいものです。
そのためには、原理原則に基づいたコーヒーの抽出理論を用いて作らなければ目的の味わいにはなりません。
まずご参加頂いた方には、ご自身がお好きな味の方向性を飲んで頂いて確認を致します。
コーヒーには様々な抽出方法があります。
「ドリップ式コーヒー」「フレンチプレス式コーヒー」「エアロプレス式コーヒー」「サイフォン式コーヒー」「エスプレッソ式コーヒー」「ウォータードリップ式コーヒー」など、他にも国や文化の違いなどで抽出器具や方法が沢山あります。
こちらのコーヒー抽出の様々な方法と味わいに関するブログ記事もありますので、お時間がある方はご参照下さいね→「コーヒー抽出の様々な方法や味わい」
その他に、コーヒー豆の焙煎度合いやコーヒー豆の品種などで味の要因は大きく変わります。
ただ、今回はご家庭の環境でも美味しくアイスコーヒーを淹れることがテーマになりますので、ドリップ式コーヒーに限定させて頂きました。
まずは参加者全員でアイスコーヒーテイスティング
当店のラインナップのコーヒーを、まず全て試飲して頂きました。
参加者の皆さんも含めて、勘違いしている方が多かったので毎回お伝えさせて頂いております。
厳密にいえば、実はアイスコーヒー用のコーヒー豆は存在しません。
ご自身が好きな味わいに適したコーヒー豆をアイスコーヒーに仕上げているだけなのです。
ですので、当店ではまずコーヒーのテイストを知って頂いて、その中で自分好みの味わいを探して頂き、アイスコーヒーに仕上げることを行います。
私の経験では、ホットコーヒーでの好みの傾向とアイスコーヒーの好みの傾向は違いがあることが多くあります。
ホットコーヒーとアイスコーヒーの違い
まずは、ホットコーヒーとアイスコーヒーの違いの部分からの紐解きが必要になってきます。
ホットコーヒーは、人が飲む際に温かく感じる温度の60℃~70℃くらいで飲むコーヒーになります。
その際に、重要になってくるのがホットコーヒーから出る香りです。
この香りは温度帯が高ければ高いだけ感じやすくなります。
そして、口の中にコーヒー液を含むと「苦味」→「酸味」の順番に感じます。
コーヒーの抽出は、どんな温度帯であっても、まず酸味物質から抽出液に落ちていきます。
そして、時間と温度をかければかけるだけ苦味に感じる物質が液体に落ちていきます。
酸味が先にやってきたハズなのに、主張をするのは後からやってきた苦味なのです。
ただ、ホットコーヒーの場合は冷めてくればくるだけ苦味が円く感じてきて、逆に酸味が表情を出し始めます。
この際の味の決め手は、甘さです。
この甘さがあるとないとでは大違いなコーヒー液になります。
甘さは熱いと感じる温度帯のときはボヤケた印象になります。
冷めてくればくるだけハッキリとした輪郭を出し始めてきます。
例えば酸味があるに甘さが含まれていなければ心地良さがありません。
心地良さの基準は冷めてくると分かります。
甘さがある酸味のコーヒー液であれば、冷めて心地良い酸味で飲み易さがあります。
甘酸っぱいコーヒー液ではなく、ただ酸味だけでのコーヒー液の場合は、冷めたときの印象が酸っぱいコーヒーになってしまいます。
逆に、苦味のあるコーヒーも甘さがコーヒー液に落ちていなければ、冷めた時の印象が単調な口に残る苦味になってしまいます。
私がここでお伝えしたいのは、アイスコーヒーの場合はホットコーヒーで感じていた甘さなどの繊細な味わいが感じにくくなるということです。
ドリップ式のアイスコーヒーで飲む際は目的の味わいで抽出方法を変える
私がアイスコーヒーで淹れるときの、いつもオススメさせて頂いているドリップ式での抽出の場合は「瞬間冷却法」です。
通常のホットコーヒーの際は80℃以上の熱いお湯でドリップするのですが、瞬間冷却法は直接コーヒーサーバーに氷を敷き詰めてホットコーヒーのように熱い抽出液をそのまま氷で溶かしていく抽出方法です。
この瞬間冷却法での最大のメリットは香味です。
そのコーヒーの持つ香ばしさなどを、そのままアイスでも味わえる部分です。
ただ、この瞬間冷却法でのアイスコーヒーに適していると思う味わいは「苦味」よりのアイスコーヒーの場合だと感じております。
上質なコーヒーになればなるだけ完熟したコーヒーチェリーから収穫されて精製されたコーヒー豆ですので、甘さや風味特性などが個性的であります。
その甘さや個性を持ったコーヒー豆を深煎り気味に煎ると苦味成分が生成されていきますが、甘さや個性は焙煎プロセス次第では残しつつ煎り上げることが出来ます。
苦味があるけど上質な甘さや個性も感じれます。
この場合は、瞬間冷却法でのアイスコーヒーが良さを感じてメリットを多く感じます。
ただ、このコーヒー豆が浅煎りで甘さがあり明るくジューシーな酸味がある場合は、お湯で抽出した瞬間冷却法よりもウォータードリップでの抽出が適していると感じております。
お湯では2~3分くらいでコーヒー液をしっかりと抽出が出来ますが、20℃前後の常温水になるとコーヒー抽出に何時間もかかってしまいます。
しかも、お湯でしか出にくい成分があります。
当店では、水でウォータードリップする際は500ccくらいで40~50分くらいかけてゆっくりと抽出を行います。
ただ、このウォータードリップする際には甘さと酸を明るく持ってフレーバーが明確なコーヒー豆だけに限っております。
そうすると、お湯で抽出するよりもさらにトロリとオイリーな滑らかなコーヒー液が出来上がり、甘さとフレーバーが充実したクリーンカップとアフターテイストが理想的な味わいになります。
つまり、苦味よりのコーヒー豆は瞬間冷却法で、酸味よりのコーヒー豆はウォータードリップ式での抽出法で淹れることをオススメしております。
一人一人の好みの味わい・抽出法でのアイスコーヒーを淹れてみました
好みが分かれば、後はコーヒー豆に合わせてレシピを作って実践あるのみです。
参加者の皆さんが選ばれたコーヒー豆を好みの味わいに照らし合わせて、レシピ作りをしました。
最初は、当店スタッフがレクチャーを含めて淹れ方のレシピに沿って抽出を行います。
その後、参加者の方が同じ手順でレシピに沿って抽出を行います。
皆さん、思った以上に上手くコーヒー抽出液が出来上がり拍手喝采でした。
後は、参加者皆さん一人づつレシピに沿ったコーヒー抽出を行い、コーヒーを皆で味わい意見を出し合いました。
最後は、参加者の皆さんが選ばれたコーヒー豆をお土産にお渡しをしました。
皆さん、とても有意義な時間を過ごせた!!・・と喜んでおられました。
ご自宅でも、自分好みの美味しいアイスコーヒーを作れると嬉しいです。
まとめ
今回のワークショップを通じて気づかされたことがありました。
私たちコーヒーを提供するプロは、当たり前と思っていることは常識ではない!!・・ということです。
それは、コーヒーを飲む消費者側は『ホットコーヒー用の豆、アイスコーヒー用の豆』は別々に存在していると思っていらっしゃったことです。
実は、アイスコーヒーで重要なのは好みの味わいに沿ったコーヒー豆を淹れるためのプロセスが大事であったのです。
つまり、ホットコーヒーとアイスコーヒーは淹れ方違いが大きなポイントになるのです。
また定期的に開催致しますので、ご興味のある方は是非ご参加下さいね。
あと最後に、当店ブログをご観覧頂いている皆様にも、ご家庭で参考になるアイスコーヒー抽出動画を載せておきますので、是非ご参考に下さいね。さらに、当店ホームページには定期的に開催しているコーヒー教室やレッスンのことも記載しておりますので、ご興味のある方は是非ご観覧下さいね。