◎第1回 コーヒーカッピングとは

コース内容 今回のポイント

 コーヒー豆の品質評価をする際に、行う手法の1つとしてコーヒーカッピングがあります。

 このコーヒーカッピングにも「生産者側」と「消費者側」での大きく分けて2つの考え方や目的で品質項目の評価が変わってきます。

 例えば「生産者側」での目的は、品質評価だけでなく不要な豆や欠点豆などに含まれる風味を阻害する要因などのネガティブ評価も含めて厳密に行います。それは、農作物でもあるコーヒー豆なので生育不良であったり適正な精製処理や保管状況などがなされていないと風味を阻害する要因であったりカビなどの微生物が異常発生してしまうことなどもあるので厳密に行います。
これらは「消費者側」との取り引きをする際に重要なポイントにもなります。このような事情を含めて「生産者側」のコーヒーカッピングは成り立っております。

 一方「消費者側」でのコーヒーカッピングでは、店頭などで販売する際や飲食店に卸し販売をする際に伝える品質評価の情報価値の共有の意味が大きくあります。消費者の口に入るコーヒーは、どのような味や香りがあり何の風味に例えれて分かり易く伝えれるかがポイントになります。このような事情を含めて「消費者側」のコーヒーカッピングは必要とされております。

 この章でのカリキュラムでは、このようなコーヒーカッピングの目的を学んで頂きます。そして、コーヒーカッピングをする際に関わってくる所作などを具体的にどのような理由でどのようなやり方をするかを学んでいきます。

 座学を学んで頂いたあとに、実践を交えてコーヒーカッピングをして頂きます。この章での実践のテーマは、ブラインドカッピングによるコーヒー当てクイズや表現をして頂くことにあります。その実践を踏まえて最後に、答え合わせを通じての学びをまとめて、この章での学びは終わります。

 

コーヒーカッピングの目的について

 コーヒーカッピングとは何か?

 最近は巷でもよく耳にするようになったコーヒーのカッピングという用語。ご存じの方も多いと思いますが、コーヒーカッピングとは、そのコーヒーの液体の質を測るための手法であります。
そのコーヒーカッピングですが、その液体の質を測るための目的別でも手法やルールなどが変わってきます。

 大きく分けると「生産者側」と「消費者側」でカッピングに対する目的が変わります。例えば「生産者側」でのカッピングの目的は、自分たちが栽培したコーヒー豆の品質がどの程度のものであるか?・・これらのコーヒー豆は全体的に均一性のあるポジティブな出来上がりであるか?・・などのようなことで行います。

 そして、「消費者側」での立場からのカッピングの目的は、品質がどのような風味や味わいであるのかを点数などをつけて価値を決めていきます。この価値決めのカッピングにより正当な対価で取り引きが出来るので、「生産者側」と「消費者側」の双方が納得する条件に達することが出来ます。

 上記のような流れを基にカッピングの目的があることを学んでいきます。

 

コーヒーカッピングの基本的な所作について

 コーヒーカッピングをする際の所作などにはルールはありません。あくまでも、自分自身が味や香りを取り易いやり方で行えばいいのです。ただ、そのカッピングの行い方は闇雲にやれば良い訳ではなく、所作の中にもすべてに意味があります。
例えば、コーヒー粉に湯を注いで上がってくる蒸気がまだ多量にある際の液体の時にはフレーバーやアフターテイストなどの項目チェックをするポイントでもあるので、空気を多く取り込みつつ勢いよく啜ることにより「ピューゥ」などの金属音が鳴りがちになります。
この所作にも意味があり、ただカッコつけて鳴らしている訳ではなく空気量を多く取り入れて勢いよく啜ることにより口から鼻に抜けていく湿った空気量が多くなることにより、フレーバーやアフターテイストに関わる項目チェックのヒントが多く取ることが出来るからです。

 そして、コーヒー液体が冷めてくると味に関わる項目が取り易くなるので舌の上で転がしたり啜ったりすることで、舌の上にしかない味覚センサーに触れるアプローチ方法次第で「酸味」や「甘味」や「苦味」などを感じることが出来ます。

 カッピング項目に関わることをより感じやすくするための所作は、この他にも幾つもあります。
 ここでは、このようなカッピング項目に関わる所作について詳しく学んでいきます。

 

学びを通じて実践ブラインドコーヒーカッピング

 この章の座学の学びとして、実践を通じたカッピングを行います。

 前項でお伝えしているようなカッピングの所作を実践で行って頂きます。コーヒー液の検体は、当店にある13種類のシングルオリジンのコーヒーをブラインドカッピングにて実践して頂きます。

 3種類をチョイスしてのブラインドカッピングになりますが、どのコーヒー液がどのコーヒー豆なのかを当てて頂きます。その際は感じる「フレーバー」などの特徴も答えて頂き、コーヒー液体からくみとれる情報を表現して頂きます。

 

ブラインドカッピングの答え合わせを通じての学び

 最後は、実際に前項で行ったブラインドカッピングの答え合わせを行います。

 ただ何となく当てるだけではなく、そのコーヒー液体にある特徴となる「フレーバー」もブラインドカッピングで表現して頂くことで、更なる学びに繋げていきます。

 コーヒーは前もっての情報があると、その情報に脳や感覚などが引っ張られてしまうので、それらの前情報を遮断してから集中してのカッピングからの得られる情報はカッピングで必要な項目そのものになります。

 このブラインドカッピングの答え合わせを通じての学びを終えてから、「第一回 コーヒーカッピングとは」のカリキュラムの学びは終了になります。

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