◎第3回 コーヒーの味わいや人体の味覚センサーについて

コース内容 今回のポイント

 コーヒーの液体を味わいを評価する際には、舌の上にある表面の味覚センサーで感じていかなければなりません。コーヒーカッピングの品質評価をするためには、絶対に避けては通れないスキルになります。

 人体には誰しも必ず舌の上に味覚センサーがあり、その味覚センサーで味を感じ取ることが出来ております。コーヒーには代表的な味わいには「酸味」「甘味」「苦味」とあり、それらを舌の上のどの部分で感じ取れているかも人体構造の作りである程度決まっております。多少の誤差はありますが、ある程度は同じ場所で同じ近い感覚で人間は出来ております。その味覚センサーについて、この章では深く学んでいきます。

 その他にも、味覚トレーニングをブラインドテイスティングの実践で学んでいきます。使用する溶液は「酸味」「甘味」「塩味」の溶液で、それぞれで感じ方や感じる場所が誤差があるので、その誤差も含めてブラインドテイスティングにて試して学んでいきます。

 前半では人体の味覚センサーなどについてを座学で進めて、後半では溶液を使用して実際に舌の上で感じる味わいをブラインドテイスティングで学んで頂きます。このような流れで、コーヒーの味わいや人体の味覚センサーについての章での学びは終わります。

 

 

人間の舌にある味覚センサーの構造について

 人間の舌の上側表面には味覚センサーがあります。そのことを「味蕾」と呼びます。この味蕾の数は人によっての差はありますが、味覚センサーの役割があり常に舌の上にある成分の味を感じております。

 統計によると、人間は味覚の鋭さには大きく分けて3パターンあります。「スーパーセンサリー」「普通」「鈍感」とあり、その割合は「スパーセンサリー」=25%、「普通」=50%、「鈍感」=25%であるようです。

 そして、その舌の上にある味蕾にも味を感じるセンサーの数の差があるようです。「甘味センサー(茸状乳頭)」=50%、「酸味・塩味センサー(葉状乳頭)」=25%、「苦味センサー(有郭乳頭)」=25%が平均的にあるようです。

 舌の先に集中して多いと言われているのが「甘味センサー(茸状乳頭)」で、舌のサイドの辺りに多いと言われているのが「酸味・塩味センサー(葉状乳頭)」で、舌の付け根に多いと言われているのが「苦味センサー(有郭乳頭)」のようです。

 他にも、味覚ではない質感(マウスフィール)の評価をする際のセンサーのことなども、この章では詳しく学んでいきます。

 

コーヒー液に関わる成分の味について

 前途でもお伝えしたように、味は舌の上にあるセンサーでしか感じることが出来ません。舌の裏には、味覚センサーがありませんので、味を感じる際には舌の上にある味覚センサーに触れるしかありません。

 そして、ここではコーヒーに関わる味わいについて学んでいきます。コーヒーの味わいで代表的なものが「酸味」「甘味」「苦味」とあります。

 「酸味」は沢山の種類があり、コーヒーの酸味に関わる成分では有機酸がほぼの割り合いで占めており、その中でも「クエン酸」と「リンゴ酸」が一番多く感じやすいと言われております。この「クエン酸」や「リンゴ酸」については、溶液をテイスティングして頂いて理解を深めて頂きます。どちらも特徴的な酸の質を持っており、テイスティングにより実感して頂きながら土壌が関係していることや栽培中に生成されていことなどを学んでいきます。

 そして、他にもコーヒー液には甘味や苦味などがあります。それらも、コーヒー豆を加熱することにより生成されていきます。その原理なども含めてコーヒー液に関わる味わいについて、この章では学びます。

 

「酸味」「甘味」「塩味」の溶液でカッピングテスト

 前途で学んできた味覚センサーやコーヒー液に関わる味わいを、更に深く学んで頂くために「酸味」「甘味」「塩味」を溶液を使用してテイスティングをして頂きます。

 ここでは、私たちプロが実際にトレーニングとして行うメニューで実践をしていきます。「酸味」の溶液にはクエン酸を使用し、「甘味」の溶液にはグラニュー糖を使用し、「塩味」には食塩を使用して溶液を作ってテイスティングしていきます。

 レベル1からレベル3までの段階で、ブラインドテイスティングで溶液のテストをしていきます。

 レベル1では、各溶液の分類を3段階の強度別にブラインドテイスティングで当てて頂きます。レベル2では、3種類の溶液を2種類の混合液の種類と強さをブラインドテイスティングにて当てて頂きます。最後に、レベル3では3種類の溶液を2種類もしくは3種類の混合液の種類と強さをブラインドテイスティングにて当てて頂きます。

 この章では、味覚センサーをフルに使用してブラインドテイスティングにてテストをして学んで頂きます。

 

溶液テストを終えてテイストの学びのまとめ

 前途では、「酸味」「甘味」「塩味」の溶液をブラインドテイスティングにてレベル1からレベル3のテストを行っていきました。ここでは、その答え合わせを通じての学びを行っていきます。

 人間は予め情報として理解していることと、何も情報がなく味わうことでは感じ方が全然違うように感じてしまいます。それだけ、情報によって脳に味覚なども左右されてしまっていることも多くあるのです。そのような、情報に左右されずに目の前の液体の味わいにのみ集中して導き出す答えを持つ技量やスキルがプロである証拠でもあります。

 このような溶液テストをブラインドテイスティングにて学び終えて、情報に左右されない舌に理解することが出来た上で、自分自身の舌はどの程度に敏感であるかを知ることが出来たら「第3回 コーヒーの味わいや人体の味覚センサーについて」のカリキュラムは終了になります。

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