熊本の焙煎研究所WATARUのコーヒー焙煎機をカスタムしました

焙煎機のロースティングコンパス
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皆さん、こんにちわ^^

熊本コーヒー焙煎研究所WATARUの焙煎師わたるです。

私の業務は毎日コーヒー焙煎をすることです。

ただ、コーヒー焙煎の業務もお店で小売りする分や、卸し先などに卸販売する分があり、どのコーヒー焙煎についても気は抜けないので毎日大変な業務です。

私たち焙煎師の使命の1つは、コーヒー毎に自分たちの決めたフレーバー&テイストを引き出すのは当たり前ですが、その決めたフレーバー&テイストを毎日し続けることが一番大事なのです。

その味を気に入り求めて来て頂く方のために、味の再現性は大事になってくるのです。

フレーバー&テイストの再現性は、とても難しい問題でもあります。

計算式での答えを同じにするためには、単純にそのプロセスの方程式の数字も計算方法も同じにしなければならないのです。

そこには、素材の再現性と環境の再現性があります。

ここでの、素材の再現性とは「コーヒー生豆」と「焙煎機のポテンシャル」のことです。

そして、環境の再現性とは「環境温度」「環境湿度」「環境風速」などのことです。

本日は、これらを踏まえて当店がコーヒー焙煎機のカスタムをした経緯と理由などを記載していきたいと思います。

以前の過去記事にも、当店が行ったコーヒー焙煎ワークショップを開催した際に記述したコーヒー焙煎についても詳細に渡り掲載しておりますので、こちらも併せてお読み下さいね。

参照記事→「コーヒー焙煎ワークショップを開催しました

コーヒーの焙煎豆を煎るための、コーヒー焙煎機をプロに自作カスタムをして頂きました

コーヒー生豆を熱を通していくと、色が白色から黒色に変化していき酸味に繋がる成分が熱分解や結合したり苦味に繋がる成分が増えていくことによって、コーヒーの味わいが形成されていきます。

そのために、珈琲焙煎機などを使用してコーヒー焙煎をしていきます。

コーヒーの焙煎機も様々な形状や性能があります。

それぞれ、どんなコーヒー生豆をどのようなコーヒーの風味や味わいに仕上げるかで、コーヒー焙煎機も選びます。

現在、当店では浅煎りから深煎りのコーヒー豆まで11種類あります。

あと、ブレンドコーヒー豆が3種類ありますので、合計14種類あります。

当店で取り扱いのコーヒー豆の関連記事もありますので、そちらも併せてお読み下さいね。

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当店取り扱いコーヒー豆のドリップバックの全種類

そのテイストや風味形成のために、向いている煎り方のものが焙煎機によって決まってきます。

基本的に、私たち自家焙煎コーヒー専門店のお店の焙煎機はシリンダータイプのものが多くあります。

このシリンダータイプとは、円筒上(横型ドラム状)の焙煎釜を回転させつつ焙煎を進めていくタイプのものです。

そして、このシリンダータイプの焙煎機は「直火式」「半熱風式」「熱風式」の3つのタイプに分かれます。

このシリンダーの形状次第でコーヒー豆に対しての熱の関わり方が大きく変わります。

コーヒー豆に熱を伝えていくためのコーヒー焙煎の基本的な話し

前途で申しましたが、コーヒー焙煎機のシリンダーには「直火式」「半熱風式」「熱風式」の3タイプがあります。

まず「直火式」の熱源は穴開きシリンダーの真下にあり、この穴開きシリンダーに直接加熱することにより焙煎を進行させます。

そして「半熱風式」のシリンダーは直火式と違い穴が開いておらず、熱源は直截シリンダーに加熱することと熱風がシリンダー内に入りこんで焙煎を進行させます。

最後に、熱風式は熱源が離れたところにあり、加熱された空気をシリンダーに引き込むことによって焙煎を進行させております。

この3つのシリンダーは、伝熱の関わりかたが大きく違いがあります。

伝熱の関わり方次第で、同じ珈琲豆でも焙煎は大きく風味や味わいの特徴が変わります。

この伝熱は、伝道熱、対流熱、輻射熱と大きく分けて3つあります。

ちなみに、当店の焙煎機シリンダーは「半熱風式」であります。

半熱風式シリンダータイプの焙煎機は、伝道熱は釜の材質上は海外製のよりは蓄熱が少ないのでそこそこであり、主に対流熱が伝熱では主に焙煎プロファイルを考えます。

もちろん、釜の大きさが5kgになりますので少量焙煎でない限りは輻射熱が関わってきますので、バランスは他の2つのシリンダーよりも偏りのない良い伝熱手段になります。

その熱の関わり方を考慮して、3つのカスタムを焙煎機に施しました。

コーヒーの風味形成に必須な火力向上の「バーナー増設」

当店のコーヒー焙煎機は5kgになりますので、もちろん焙煎機のバーナーも5kg用の火力に合わせて設計されております。

ただ、近年スペシャルティコーヒーのような高品質のコーヒー豆が流通が頻繁に行われるようになり、珈琲豆もワインのようにテロワールを語られるようになってきました。

その理由として、産地や品種から由来の風味特性(フレーバー)といわれるものを表現が出来るような高品質の豆になってきたからです。

このフレーバーを表現するためには、適正な焙煎が必須になります。

一昔前までは、フレーバーという表現をコーヒー豆屋さんなどで聞くことは無かったのですが、近年はこのフレーバーを語るコーヒー屋さんが増えてきました。

スタンダードコーヒー豆を扱う時代のコーヒー焙煎の目的はテイストの部分でした。

ただ、スペシャルティコーヒーのような高品質コーヒー豆には、テイストとフレーバーの2つが目的にあります。

昔も、全然無かった訳ではありませんが、今現代程に誰もが分かるくらいの素晴らしい風味ではなかったので語ることも少なかったのだと思います。

スタンダードコーヒーのテイスト重視時代のコーヒー焙煎は、5kgの釜であれば5kgまでパンパンに投入して煎り上げることが多くありました。

現代の高品質のコーヒー豆では考えれません。

それは、要となるフレーバーの発達が不十分になってしまうことがあるからです。

何が言いたいのかといいますと、要は『火力』や『エネルギー』を多くある一定の時間で必要になるからなのです。

フレーバーの生成が不十分であれば、そのコーヒー豆の印象もハッキリとしないので、高品質のコーヒー豆を煎り上げる前提であれば、バーナー増設をして火力を瞬時に上げることが出来ないと明確で明るいフレーバーが際立つコーヒーにはならないのです。

投入量などを少なくして対応などは出来ますが、私たちのような自家焙煎コーヒー豆屋さんが生き残るためにはある一定の焙煎量が必要になります。

上記が理由で、当店はバーナーを5kgから8kgの増設をしてコーヒー豆にある一定のカロリーを与えて成分進化を促すことを選び焙煎機カスタムを致しました。

「時間」×「カロリー」で焙煎カーブの再現性を明確にするための「ロースティングコンパス」

コーヒー焙煎はシンプルに「時間」×「カロリー」=コーヒー焙煎豆になります。

そのため、毎回同じ風味形成やテイストの再現性を繰り返していかなければなりません。

焙煎師同士の共通認識を増やす1つの指針でもある「ロースティングコンパス」です。

投入から中点までの時間と温度を明確に自動計測してくれて、すべての1分ごとに細かいレシピをパソコンに自動記入してくれます。

焙煎は、春・夏・秋・冬で環境温度と湿度が変わるので、焙煎プロファイルも大きく変わります。

そのための指針は必要になってきます。

コーヒー豆が2~3種類を継続的に煎り上げていくのであればいいのですが、当店は常時20種類近くのコーヒー豆を煎り分けていかなければなりません。

ものすごい変数が多い焙煎の世界では、この数を頭だけで覚えるのは難しいです。

ただ、本焙煎の際は目安にする指針は「ガス圧」「豆温度計」「排気温度計」のみになります。

それを、詳細レシピは手書きで、だいたいの焙煎カーブはロースティングコンパスで、風味形成タイミングやロースティングポイントはコーヒー豆の状態を香りと見た目で判断します。

そして、最後の引き上げる部分は「時間」と「カロリー」の目安はありますが、引き上げタイミングは鼻と目と直感で釜から引き上げます。

再現性やロースティングポイントの確認を明確にするためや、焙煎師同士の指針や共通認識を増やすために焙煎機カスタムを致しました。

焙煎機の排気温計

コーヒーの成分進化などに必要なカロリーの目安に必須な「排気温計」

現在は、様々なコーヒー豆を焙煎業務としてさせて頂いております。

スタンダードコーヒー豆や、プレミアムコーヒー豆や、スペシャルティコーヒー豆まで、様々な風味や特徴を持ったコーヒー豆を煎り上げております。

卸し先には、テイスト重視の得意様もいらっしゃったり、フレーバーの明確な表現も求められる得意様もいらっしゃたりと様々です。

特に、フレーバー重視の成分進化が必要なコーヒー豆には必須な指針になります。

投入から中点までの必要なカロリー、中点からロースティングポイントまでの必要なカロリー、ロースティングポイントからのフレーバーの発達のための必要なカロリーがありますが、目安としては「ガス圧計」と「豆温度計」では正確な指針にはならないので、ここで「排気温計」が指針として必要となります。

ただ、これらも環境温度・湿度などで多少のブレなどが出てきますので、あとは目の前にあるコーヒー豆の変化を見極めて「時間」と「カロリー」を調節していきます。

各ポイントで、必要なカロリーを与えているかの指針として、この排気温計の焙煎機カスタムを導入致しました。

まとめ

コーヒー焙煎には、数えきれないくらいの変数が存在します。

方程式の変数は出来る限り明確にすることが、コーヒー焙煎には再現性や味作りには必須になってきます。

どれだけ追求しても、コーヒー生豆の状態は生き物ですので安定しませんが、この部分も私たち作り手による努力である一定の部分で留めることも出来ます。

素材ありきのコーヒーの世界ですので、コーヒー豆の状態を見極めながら焙煎は行うことが大事に思います。

コーヒー焙煎シーンを動画撮影致しましたので、お時間がある方は是非ご観覧下さいね。

この動画でも、最後の引き上げポイントは数字によるものではなく鼻から香るフレーバーを頼りに引き上げております。

ここ最近は、益々コーヒー焙煎のことについての問い合わせが多くなってきました。

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