【重要!!】コーヒー焙煎機の冷却機と排気タンパーの定期メンテナンスと掃除方法マニュアル

熊本コーヒー焙煎機メンテナンス
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皆さん、こんにちわ^^

コーヒー焙煎研究所WATARUのわたるです。

本日は、コーヒー焙煎機の正しいメンテナンス方法と掃除のコツをお伝えさせて頂きたいと思います。

今回のテーマは【コーヒー焙煎機の冷却機と排気タンパーとフロント部】のメンテナンス方法と掃除のコツをお伝え致しますね。

コーヒー焙煎の基本はマシンのこまめなメンテナンスと掃除をすることです

当店では、毎日コーヒー焙煎をすることによって皆様の快適なコーヒーライフのお手伝いをさせて頂いております。そのコーヒー焙煎も、毎日味や風味が変わることなく同じ印象を保ち続けるために適正な焙煎プロセスにより作り上げていかなければなりません。そのように、風味や味わいを同じ印象で保ち続ける焙煎豆を提供するためには、私たちコーヒー店が努力しなければならないことがあります。

①コーヒー生豆の鮮度を一定に保つための保管環境を確保する

②焙煎室でコーヒー焙煎する際には、なるべく一定環境を保つこと

③コーヒー焙煎機の性能や動きなどは、常に同じ状態を保つこと

この上記3つのポイントが再現性ある焙煎豆を提供するために必須なことであります。どれも、簡単なようで毎日管理するとなると大変であります。この大変な部分も含めて安定したコーヒー焙煎豆は提供を続けることが出来るのであります。では、この大事な3つのポイントを1つづつご説明していきますね。

まずは、1つめの【コーヒー生豆の鮮度を一定に保つための保管環境を確保する】とありますが、これはコーヒー生豆が鮮度が落ちないようにダメージから防ぐということです。このダメージという言葉は劣化とも同義語でありますが、劣化を防ぐためには焙煎豆と同じく4つのポイントを守ることであり、そのリスクを防げる環境で保存を行い続けることが必須になります。

1、光

2、温度

3、湿度

4、酸素

上記4つのポイントを適正に守れる空間が理想であります。実は、この条件はコーヒー焙煎豆とも重なる要因であります。もっと詳しく下記のブログリンクにも記載しておりますので、条件の詳細を知りたい方は是非一読下さいね。

 ⇒「コーヒー豆を劣化させずに鮮度を保つための適正な保存環境とは」

上記ブログにも記載しておりますが、この条件を保つことが【コーヒー生豆の鮮度を一定に保つための保管環境を確保する】ことに繋がります。

そして、次に2つめの【焙煎室で焙煎する際には、なるべく一定環境を保つこと】ありますが、この意味は環境湿度と環境温度でコーヒー焙煎計画が乱されないことです。他にも、この外的要因では外の風の強さなども関係しますが、さすがに自然環境までは整えることが出来ませんので、ここでは人的に出来る最善のことだけをお伝え致します。

コーヒー焙煎は、そのお店の数珠つなぎ的な感覚で昨日と今日との架け橋を焙煎データで行っていかなければなりません。それは、コーヒー焙煎で要になるコーヒー豆に対しての熱の入り方や温度上昇の部分を再現していかなければなりませんので、そのためにはなるべく焙煎室の環境湿度と環境温度はいつも同じであったほうが再現性が高いコーヒー焙煎が出来るということになります。

 ⇒「コーヒー焙煎の基本的に大事な要素や考え方について」

そして、最後に本日の本題にもつながる【コーヒー焙煎機の性能や動きなどは、常に同じ状態を保つこと】についてです。先程から申しておりますように、コーヒー焙煎は数珠つなぎのようなもので昨日と今日をバトンを渡すためには、常にコーヒー焙煎機の状態も同じであり続ける努力が必要ということです。このコーヒー焙煎機が同じ状態であるということは、上記2つのポイントさえ守っていれば焙煎計画を基にローストすれば再現性のあるコーヒーが出来上がります。これが、私たちコーヒーのプロがお客様に提供するべきあり方なのですから、かなり重要なポイントにもなります。では、次にそのコーヒー焙煎機のメンテナンスのお話しをさせて頂きます。

冷却機

冷却機と排気タンパーのメンテナンスと掃除について

今回のコーヒー焙煎機のメンテナンスと掃除は『冷却機と排気タンパー』周辺を致しました。まずは、コーヒー焙煎機の冷却機と排気タンパーの役割りや機能をお伝え致しますね。

コーヒー焙煎機の冷却機の役割りと機能とは

コーヒー焙煎はマラソンの長距離走みたいなイメージがあります。焙煎計画を行いゴールに到達するまで寸分狂いなく、時間とカロリーを調整して狙った風味と味わいを引き出すことがコーヒー焙煎というなの長距離マラソンになります。すべては狙った通りがポイントになりますが、この狙った通りを完結させるのが冷却機の役割りです。どういうことかと言いますと、最後に狙った通りのフレーバー&テイストのポイントで引き上げをしたとしても、最後の冷却機での冷却が速やかでなければ焙煎が僅かながら進みフレーバー&テイストが予測していたものよりも違いが出てしまうのです。

そういう意味でも、この最後の引き上げポイントの役割りは一番大事な要になってきます。コーヒー豆の焙煎というのは1秒でも焙煎が進むと明確に何が変わるのかと言いますと、テイストは僅かな差ですが風味に関しては雲泥の差になります。この風味特性を大事にするべき上質のコーヒー豆であればスゴク大事な要素になります。

コーヒー焙煎機の排気タンパーの役割りと機能とは

近年の上質なコーヒーでは、特に風味特性を活かしたワインのような口と鼻で楽しみコーヒーが増えてきましたね。それで代表的な呼び名であるのがスペシャルティコーヒーの部類ですね。このスペシャルティコーヒーが世の中で広まっているのには様々な要因がありますが、品質面だけでいうと一昔前に一世風靡していたスタンダードコーヒーやプレミアムコーヒーの時代は、こだわる程までの風味特性を意識してフレーバーホイールを見ていた訳ではありませんが、近年のスペシャルティコーヒーといわれる格付けのコーヒー豆は、際立つ風味特性が明確に感じられるので風味を意識した焙煎手法があります。

 ⇒「スペシャルティコーヒーの定義や意味について」

そのような風味を意識した焙煎手法には必須な役割なのが、この排気タンパーになります。当店が所有しているフジローヤル半熱風式ドラム焙煎機R-105の場合は、排気と冷却の切り替えで風の流れが変わります。この焙煎モードで焙煎している際は焙煎機から直接煙突に排気が抜けていきますが、この風の流れを排気タンパーで調整します。つまり、排気タンパーを締めると焙煎機から出ていく排気の量は少なくなりますし、排気タンパーを開いていくと排気の量が多くなってきます。この操作は同時に、この半熱風ドラム式焙煎機では熱風が当たる風量も調整していることも意味しております。この熱風の対流が風味特性を意識した焙煎には大事になります。

現在の風味特性を伴ったスペシャルティコーヒーは、様々な精製処理方法も開発されてきておりますので、その精製処理による由来での風味などは、特に意識して排気タンパー操作を考慮して焙煎していかなければ、コーヒー豆の持つ風味特性を最大限に引き出すことは出来ません。それに、風味も複合的にあるコーヒー豆が多く出回っておりますので、その風味もどれを活かして伸ばすかを考慮することも、我々コーヒー料理人と言われる焙煎師の役割りであると感じております。

このように、排気タンパーの役割りはとても意味があり重要な部分を担っております。

排気タンパー

冷却機と排気タンパーのメンテナンスのコツや掃除方法とは

そして、本日の本題である【冷却機と排気タンパーのメンテナンスと掃除】に対してのコツをお伝えさせて頂きたいと思います。まず冷却機ですが、取り外して掃除する際には掃除機を使用することが綺麗にスピーディーにするコツであります。冷却箱の中に、ビッシリとチャフなどが溜まっていたりします。そして、冷却箱を外すと本体の方にもビッシリと油分が埃やチャフなどで固まった汚れがありますので、ヘラで擦ったり最後はぞうきんなどで拭き上げると綺麗になります。

そして、排気タンパーは取り外す際の注意点としてバネの部品が外す際に飛んでいってなくなることがあるので用心して取り外しは行って下さいね。そして、排気タンパーを取り外す際は一緒にフロント部分やホッパー部分も外してこびりついた埃や油分を擦って綺麗に洗浄すると良いかと思います。排気タンパー周りは、特にチャフが溜まっていることが多いですので、掃除機などでしっかりと吸い取って下さいね。あとは、排気タンパーのレバーなどに潤滑オイルなども塗って滑りを良くしておくといいでしょうね。

 ⇒「フジローヤル焙煎機5kgのカスタムをして性能アップ致しました」

まとめ

コーヒー焙煎とは、すべての条件を同じ状態に整え続けることも大事な準備であると考えております。コーヒー焙煎は、職人的な勘でして経験で培うものだ!・・と仰る方も多いと思いますが、コーヒー焙煎豆を商品として提供していくのであれば、いつも同じ味わいや風味であり続けることは大事であるし、最大限の努力が必要と感じております。

私が、今回のテーマに上げている【コーヒー焙煎機の排気タンパーや冷却機のメンテナンス方法や掃除】のことに関してのことは、実はコーヒー焙煎を生業にしているなら当たり前であり、アスリートでいうなら準備運動と同じであると思います。この準備を意味するのは、「生豆の適正な状態での保管・管理」「焙煎室を一定の環境温度・湿度」「焙煎機の状態を常に同じ状態を保つ」「生豆に合わせた適したローストプロファイル」などを考えて焙煎を常に行うことです。この当たり前のようで、当たり前に出来ない・出来ていない人は多いと思いますが、この地味ですがやるべきことや準備すべきことをやり尽くしている人のコーヒーこそ再現性のある風味際立つ驚く味わいのコーヒーが作り出されるのだと感じております。

当店では、焙煎機操作方法やコーヒー焙煎のことについて詳しく指導もさせて頂いております。詳細は、当店ホームページに記載しておりますので、ご興味のある方は是非ご観覧下さいね。

  参考リンク⇒「コーヒー焙煎研究所わたるのホームページ」

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